「幕の内弁当よりも、でっかい鮭おにぎりを」---テックファーム矢吹氏

テックファーム プロフェッショナルサービス事業部 ITプロモーション部部長 矢吹通康氏
テックファーム プロフェッショナルサービス事業部 ITプロモーション部部長 矢吹通康氏
[画像のクリックで拡大表示]

 続いて登壇したテックファームの矢吹氏は、同社がNTTドコモと共同開発した「ポケット羅針盤」の開発責任者である。ポケット羅針盤は、ドコモのAndroid携帯電話「HT-03A」に標準搭載されている位置情報アプリケーションのこと。同社は現在、「Xperia」向けに音楽付きの環境映像(BGV)を簡単に作成できるVJ(ビデオ・ジョッキー)アプリケーション「PICT RHYTHM」を開発している。

 矢吹氏は冒頭で、アプリケーション開発に関する3つの“掟”を掲示した。「シンプルがぶち刺さる」「ユーザー・インタフェースは紙に書いてみる」「機能ごとに理由をつける」である。

 まず「シンプルがぶち刺さる」。これは、あれもこれもできるのではなく、一芸に秀でたアプリケーションでなければならないという特徴を矢吹流に表現したものだ。「幕の内弁当じゃダメ。無骨だけど、でっかい鮭おにぎりであるべきだ」(矢吹氏)。

 次は「ユーザー・インタフェースは紙に書いてみる」だ。矢吹氏はアプリケーションを作る際に、実際に実物大の紙に書いているという。「書いてみることで、意外に使いにくいといったことが分かる」(矢吹氏)。しかも徹底してやる。「一つのアプリケーションの開発で、数十枚のデザイン案を書いたこともある」(同)。

 そして3つめが「機能ごとに理由をつける」である。なぜこの機能が必要なのかという問いを、何度も繰り返すことだという。こうした作業によって無駄な機能を削り、本当に必要な機能だけに絞っていけると矢吹氏は指摘する。

 最後に矢吹氏は、「Androidアプリ開発はオープンな世界で、十数年前のWebの世界に似ている。みんなの力で成長させよう」と呼びかけて講演を締めくくった。

Android講座を開設する情報科学専門学校も参加

情報科学専門学校 教務部教務課 課長補佐の小野寺栄吉氏(右)と同校の学生(左)
情報科学専門学校 教務部教務課 課長補佐の小野寺栄吉氏(右)と同校の学生(左)
[画像のクリックで拡大表示]
ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズが2010年4月に発売予定のAndroid携帯電話Xperiaを試用
ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズが2010年4月に発売予定のAndroid携帯電話Xperiaを試用

 Androidアプリケーション開発講座の設置を発表したばかりの、情報科学専門学校の講師と学生も登壇した。同校は、2010年4月より、同校の学生に向けにAndroidアプリケーション開発講座を開設する(関連記事)。同校 教務部教務課 課長補佐の小野寺栄吉氏は「Android開発者の方々と交流を深めていきたい」と話す。小野寺氏もお小遣い管理Androidアプリ「EiCash」を開発し、Android Marketで公開している。参加した3人の学生も「アプリケーションをどんどん開発していきたい」と意気込みを語った。

 また日経BP社 日経コミュニケーションの菊池隆裕副編集長は、スペインのバルセロナで2010年2月15日~18日に開催された世界最大級のモバイル関連展示会「Mobile World Congress(MWC)2010」のもようを報告した。「MWC2010で『今年はデベロッパーの年』という宣言があった。展示の中心も機器からサービスやアプリケーションへと移りつつある」と、モバイル・アプリケーション開発者にとってのチャンスが拡大していると指摘した。

 ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ 営業本部マーケティング部統括部長の小林弘明氏も壇上から、集まった開発者に対して「ぜひ世界でヒットするアプリケーションを作って、日本の開発者の力を見せ付けてほしい」と呼びかけた。

 講演後はソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズが2010年4月に発売予定のAndroid携帯電話Xperiaの実機を貸し出し、参加者に試用してもらった。パソコンとXpreriaを接続し、自作のアプリケーションを動かした参加者もいた。

 Android/XPERIA developer meetingは、Androidアプリ開発への関心を高め、理解を深めてもらうことを目的に開催した勉強会である。3月6日の東京のほか,3月13日には名古屋,14日には大阪でも開催された。今後は,3月21日に高松,22日に札幌,27日に沖縄で開催する予定となっている。