無償のグループウエア「GRIDY」を開発・提供するブランドダイアログ。毎月600~700件の新規契約を獲得するなど急成長している。新たに従量課金制のSFA(営業支援)サービスも開始した。そのサービスを支えるのが、独自のグリッドコンピューティング技術だ。同社の稲葉雄一社長は、「資源のない日本を資源大国にする」と言う。稲葉社長にその考えを聞いた。(聞き手は島田 昇=日経コンピュータ)

GRIDYとはどのようなグループウエアなのか。

 SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)型で提供するグループウエアサービスである。GRIDYの利用者は、それぞれが持つPCのCPU能力やハードディスク容量を、当社が推進するグリッドコンピューティングのリソースとして貸し出すことに同意してくれれば、サービス利用料は無償になる。

 PCリソース貸し出しに抵抗感がある企業も、当然存在するだろう。そうした企業には有償でもサービスを提供する。有償といっても、課金するのは企業全体で利用するディスク容量に対してだけで、1ギガバイト当たり2000円だ。利用者数に制限はない。このほか、自社運用するためのエンタープライズ版も用意している。

 GRIDYへの問い合わせ数は月に1000件以上ある。成約率は60~70%程度だ。2009年2月のサービス開始以来、約1年で約6000社が利用しているが、利用者の9割以上はPCリソースの貸し出しに同意し、無料版を使っている。サービス開始直前に、リーマンショックに端を発する世界同時不況があったことも、需要を高めるきっかけになった。

 2010年1月19日には、初期費用が無料で従量課金制のSaaS型SFA(営業支援)サービスも開始した。今後は、グループウエアを軸にした有償サービスのラインナップを強化していく。春頃をメドにCRM(顧客関係管理)を、その後にコンタクトセンター支援の「CENTER」、代理店管理を一元化する「AGENCY」、ネットマーケティング支援の「AFFILIATE」を追加する計画だ。

なぜグリッドコンピューティングなのか。

 約10年前からダイレクトマーケティングの仕事をしてきた。だが、インターネットが登場したことで、ダイレクトマーケティングの手法が急速に変化し、顧客との接点がより身近なものになってきた。コンテンツは日々リッチになっているし、利用者のインターネット依存度も仕事からプライベートまで、日増しに広がっていることは、誰もが実感しているはずだ。

 だがその裏側では、それまでは安価だったインターネットのインフラコストが、2006年ごろからコンテンツよりも高くなり出した。一般的な製造業では、スケールメリットが出ればコストは下がるのだが、インターネットでは、コンテンツが増えれば増えるほどインフラコストが膨大になり、相対的にコンテンツの制作・運用コストが跳ね上がってしまうのである。

 最も分かりやすい例が、動画共有サイトの「YouTube」だろう。インフラコストが膨大なだけに、コンテンツのリッチ化が進んだネットビジネスを、いかにマネタイズすることが難しいことを周知させるきっかけになった。

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