移植の流れ

 ZaurusにAndroidを移植する流れをざっと説明しよう(図1)。

図1 AndroidをZaurusに移植するための手順
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 最初に,Zaurusで起動できるLinuxカーネル関連をUbuntu上でビルド。続いて,Androidの起動に必要なドライバなどを移植する。このために,パッチ・ファイルを作成し,再びビルド。完了すると,Zaurusにインストールする。最後に,前号でビルドしたAndroidのイメージをZaurusにインストールする*2。前号で利用したバージョン管理システム「git」の導入と,Androidのソースが用意されていることを前提とする。

*2 ここで解説する手順は執筆時点で動作が確認されたものとなる。AngstromもAndroidもソース・コードのリポジトリが日々更新されているので,全く同様の手順で移植できる保障はない。日経Linux2009年2月号付録DVDに収めたファイルも同様に,そのまま適用できる保障はない(編注:本記事に関する付録DVDの収録内容はこちらからダウンロードできる)。

 移植のベースとなる環境に,携帯情報端末向けのLinuxディストリビューション「Angstrom」を利用する。Angstromは,「OpenEmbedded.org」が開発しており,「OpenZaurus」の後継に当たる。

 筆者が確認したところ,最新のUbuntu 8.10では,Angstromのビルド時にコンパイル・エラーが発生する。glibcのバージョンに起因する問題のようだ。修正は可能だが,Ubuntu 8.04LTSでビルドすることにする。

 今回ターゲットとするZaurusは,C3000シリーズだ。他のシリーズへの移植も可能だが,手順が異なる。またディスプレイ・ドライバの変更が必要な機種もある。