米Googleは,かつてWindowsとMac OSがライバルであった時代にならい,米Microsoftより一歩先に進む戦略をとるようになった(関連記事:WindowsとMac OS,どっちが真似した?)。ただし今回の戦場は,パソコン用デスクトップOSでなく,検索サービスやクラウド・コンピューティングといったオンライン環境だ。

 戦場は変わったが,戦い方はとうの昔にWindowsの勝利で終わったデスクトップOS戦と同じで,双方が必要に応じて相手の機能をまねし合っている。Googleはこのような状況でMicrosoftの検索サービス「Bing」にある機能を模倣し,2009年12月第2週,自社の検索エンジンへのリアルタイム検索の導入を開始した。

 当然Googleは,リアルタイム検索などと呼ばれる機能を宣伝していない。この機能を追加すると,Googleの検索結果ページにミニブログ・サービス「Twitter」の投稿(「ツイート」というつぶやき)とソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「Facebook」の公開投稿(妙なことに「フェイシャル」などとは呼ばない),同じくSNS「MySpace.com」のステータス・メッセージといった情報が表示されるようになる。こうした情報は,検索結果ページ中央部にある広告の掲載されないボックスに,各サービスの名称とともにほぼリアルタイムに現れる。

 GoogleフェローのAmit Singhal氏は,リアルタイム検索機能を紹介する記者会見で「明らかに現在の環境は(SNSやブログの投稿が検索結果に反映されるまで数分かかるため)十分に速いとは言えない。情報が投稿されるペースはかつてないほど速く,今や秒単位でないと追いつかない」と述べた。

 MicrosoftがBingにリアルタイム検索機能を追加する計画を明らかにしたのは2009年10月だ。これに慌てたGoogleは突如,圧倒的に強い自社の検索エンジンにも同様の機能を搭載すべく開発を行っていると発表した(関連記事:Microsoftが「Bing」でTwitter検索サービスを開始,Googleも対応計画を発表)。今回Googleはリアルタイム検索機能を追加して,この約束を果たした。

 Googleによると,リアルタイム検索機能は現在フィールド試験中(つまりベータ版サービス)。これから数日かけて検索結果に現れるようになるという。

 またGoogleは同じ週に,いくつかほかの新サービスも発表した。その1つが,スマートフォンで撮影した画像を使って検索する「Google Goggles」だ(関連記事:Googleがモバイル検索を拡充,「撮影したもの」を検索可能に)。これはもともと「Visual Search」と呼んでいたサービスだが,この名称はMicrosoftが11月にBing用の機能に使ってしまった(関連記事:Microsoft,画像ベースの新検索サービス「Visual Search」を開始)。つまり,GoogleのVisual SearchがBing化したのだ。

関連記事(英文):

・「Microsoft, News Corp. Discuss Locking Out Google」(「MicrosoftとNews,Google締め出しを協議」。関連記事:MSとNewsがGoogleサイトへのニュース非掲載で交渉中,英紙が報道

・「Bing Partners with WolframAlpha」(「Microsoft,BingでWolfram|Alphaと提携」。関連記事:マイクロソフト,検索エンジン「Bing」に多数の新機能を追加へ計算知識エンジン「Wolfram|Alpha」,ガジェットや各種ツールを公開

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