資格取得の奨励策として最も一般的なのは、取得時に一時金を支給する方法だ。情報処理技術者試験の取得者に対して一時金を支給している企業は、101社のうち74社に上る。

 各資格に対する一時金の平均支給金額を見れば、ソリューションプロバイダが社員にどの資格を取得させようとしているかが分かる。以下、一時金平均額(一時金を回答した企業の平均値)で各資格を見ていこう。

 公的あるいは非ベンダー系資格のなかで、一時金の平均額が最も高かったのは「技術士(情報工学部門)」だ(表3)。一時金は21万3100円で、7年連続の首位となった。80万円と回答した企業も45社中2社あり、平均額を押し上げた。

表3●資格取得時に支給する一時金の平均額(公的/非ベンダー系)
平均金額が多い順に30資格を示した
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 2位も前回と同じく中小企業診断士で、一時金の平均額は18万400円だった。技術士と中小企業診断士は特に難易度が高い資格とされており、技術士については4年以上のIT業務の実務経験も受験資格に課せられている。こうした事情から、手厚い一時金で取得者に報いているものとみられる。3位は情報処理技術者試験 プロジェクトマネージャ。以下、情報処理技術者試験の上級資格とITコーディネータ(6位)、PMP(13位)が続く。

 一時金の平均額が、各資格によって大きく増減しているのが今回の調査の特徴だ。営業効果ランキングで首位の情報処理技術者試験 プロジェクトマネージャの一時金は16万6300円で、前回の17万9800円に比べて7.5%減った。中小企業診断士は23.2%も減少し、18万400円である。

 一方で、ITIL資格は一時金の平均額が大幅に増え、前回から14.4%増加して7万3000円となった。

 営業効果ランキングに続いて一時金ランキングからもITILの人気の高さがうかがえる。ソリューションプロバイダにとって、ITILが必須科目になりつつある。

 「一定水準を維持した運用管理サービスを提供している企業であることの証しとなるため、全社員がITIL資格の取得を進めている」と、NTTコムウェアの中曽根真三 サービス事業本部サービスプロバイダ部ビジネス推進担当スペシャリストは話す。NTTコムウェアは2009年から全社施策として、ITIL資格の取得支援を始めた。

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