Microsoftは2009年後半にWindows 7のサーバー版OS「Windows Server 2008 R2」を出荷する予定だ。このWindows Server 2008 R2について,ベータ版での情報を基に押さえておくべきポイントを紹介している。

 前編では,Windows Server 2008 R2単体での強化を中心に解説した。Windows Server 2008 R2には,並行して開発を進めるクライアントOS「Windows 7」と連携する新機能も数多く含まれている。これらの機能はどれも,Winows 2000におけるActive Directory(AD)やグループ・ポリシーのようにシステムの根幹に関わるものでもなければ,劇的なものでもない。だが,うまく活用すれば,作業環境の効率性や管理のしやすさが向上するため,多くの企業が同クライアントOSを併せて導入するきっかけにはなるかもしれない。

Windows 7と組み合わせることで有効となる新機能を紹介

●DirectAccess:Microsoft OutlookがHTTPSでExchangeにアクセスするのと同様の役割をWindows Server 2008 R2に提供する機能である。外部ユーザーが高価で複雑な仮想プライベート・ネットワーク(VPN)を構築することなく,簡単にイントラネットを利用できる。ユーザー側から見ると,ネットワーク・アクセスは透過であり,あたかもそのネットワークに物理的に接続しているかのようにユーザーは利用できる(VPNを使い続けたい人のために,R2はVPN再接続機能も備えている。これは,ユーザーを切断されたVPNに再接続する機能だ)。

●BranchCache:支社向けの機能で,本社と支社の間を流れるネットワーク・トラフィックを支社内にキャッシュする。支社のユーザーがWAN上で一度でもアクセスを受けたことのある情報を要求すると,オリジナルのデータの代わりにローカルにキャッシュされたコピーが返される。

●BitLocker to Go:Windows VistaおよびWindows Sever 2008のBitLockerドライブ暗号化(BitLocker Drive Encryption)機能は,ディスク全体を暗号化するというものだった。ただし,対象とするディスクは従来のATA/SATA接続を通してシステムに直接つないでおく必要があった。Windows Server 2008 R2では,新しいBitLocker To Go機能により,USBやeSATAのリムーバブル・ストレージも暗号化することが可能だ。ただし,この機能を利用するには,従来通り特定のトラステッド・プラットフォーム・モジュール(TPM)・ハードウエア・サポートが必要である。

●電源管理(Power Management):Server 2008 R2とWindows 7は,ネイティブの状態で前版よりもはるかに詳細に電源管理を監視し,自動設定を行うことができる。このため,この電源管理機能はサーバー管理機能として追加された。新しいグループ・ポリシー・オブジェクト(GPO)群によって実装されている。

●リモート・デスクトップ・アプリケーション接続(Remote Desktop App Connections):前編で触れたように,Windows Server 2008 R2のリモート・デスクトップ・サービスには,サーバーで実行するアプリケーションをユーザーのスタート・メニューに表示し,あたかもネイティブのアプリケーションのように利用できるようにする「デスクトップ接続(Desktop Connection)」機能がある。

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