設置した後,UPSを監視・管理しているだろうか。

 UPSを設置することでそのシステムの可用性は当然,飛躍的に上がる。しかしUPSも永久には使えない。製品としての寿命は10kVA以下の場合5年程度で,バッテリーの寿命も使用環境によって変わって来る。UPSを設置するだけで安心してはいけないのだ。

 UPSをチェックするには,UPSそのものの状況を監視したり,問題が発生した際に備えてログを取る機能を備えているUPSを選択するのが望ましい。

 最新のUPSには,ネットワーク・インタフェースを備えた機種がある(図1)。ログの収集やリモート監視が可能だ。これらの機能を使えば,UPSのバッテリーの充電状況や現在の使用状況で何分程度バックアップできるかを確認できる。

図1●ネットワーク・インタフェースの付いたUPSならLAN経由で電源周りを監視できる
図1●ネットワーク・インタフェースの付いたUPSならLAN経由で電源周りを監視できる

 例えば,休日や祝日に突然の落雷でサーバー・ルームの電源が落ちたとしよう。UPSから自動的にメールを出すことで,即座に担当者に対して通知が行える。UPSの状態を確認して,担当者が駆けつけOSをシャットダウンする猶予があるのか,リモートでUPSからシャットダウン信号を出してOSを停止する必要があるかどうかも判断できる。当然,一定時間以上の停電の場合に,自動的にOSをシャットダウンさせることも可能だ。

 SNMPマネージャでIT機器を管理・監視しているなら,ネットワーク機能を備えたUPSをSNMPマネージャで監視することもできる。多数のUPSを使用している場合は,UPS群をネットワークで監視し一元的に管理するシステムを構築する方法もある。

APCジャパン
サービス事業部 ソリューションエンジニアリング部
ソリューションエンジニア 水口 浩之

前職は国産包装機械メーカーの海外事業部で技術営業として英語圏を担当。2006年よりAPCジャパンにて,ソリューションエンジニアとして顧客の希望するソリューションを設計している。UPS,ラック,空調,APCの全製品を組み合わせ,UPSとソフトウエアによるシャットダウン・システムの設計からラックの架台設計まで行う。ITインフラのスペシャリストを目指す。