JavaのバージョニングはJava SE 6で大きく変わりました。例えば,J2SEの2が廃止されたことや,小数バージョンが無くなったことなどがそれを示しています。

J2SE 5.0がリリースされた時には,まだ5.1がリリースされる予定でした。しかし,5.1はキャンセルされ,その代わりメジャーバージョンアップの期間が短くなりました。

J2SE 1.4までは,メジャーバージョンアップでAPIの追加やパフォーマンス向上などが行われてきました。そして,マイナーバージョンアップでパフォーマンス向上,アップデートリリースがバグフィックスや脆弱性に対する修正などで構成されていました。例えば,現在のサーバーVMでデフォルトになっているMostly Concurrent Mark & Sweep GCはJ2SE 1.4.1で導入されています。

しかし,マイナーバージョンアップが無くなってしまったことで,パフォーマンス向上もアップデートリリースで行われることに変更されています。もちろん,アップデートリリースではAPIの追加は行われません。

そんな折に注目されはじめたのがRich Internet Application (RIA)です。Javaは今でこそサーバーで使用されることが多くなっていますが,発表当時はWebブラウザで動作するアプレットが注目を集めていました。そのころは,今のような通信速度やマシンのパフォーマンスが高くなく,アプレットは次第に使われなくなってしまいました。

今から考えるとRIAの概念はアプレットのそれと非常によく似ています。アプレットの登場は10年早すぎたわけですね。

だからといってRIAに手をこまねいているわけではありません。この流れに対抗すべく登場したのがJavaFXです。そして,JavaFXはブラウザ上ではアプレットとして動作します。

しかし,ここで問題が起きます。Javaはバージョンアップのたびに機能が拡充されてきました。機能の拡充に伴い,インストールの時間は長くなり,また起動時間も長くなってしまったのです。

そこで,インストール時間や起動時間を早めたJREが企画されます。当初,それはConsumerJREという名前で発表されました(注1)。その後,Java SE 6, Update XやJava SE 6, Update Nという名前に変更され,最終的にJava SE 6, Update 10としてリリースされました。

注1 Sunの社内ではProject Hamburgというプロジェクト名だったようです。

読者の皆さんも気づかれたかもしれませんが,Java SE 6u10としてリリースされたのは,Java SE 6u7がリリースされた後でした。Update 10がリリースされたため,Updtate 8とUpdate 9はキャンセルになってしまいました。

Java SE 6u10での主な機能を以下に示します。

  • Java Kernel
  • Java Quick Starter
  • Deployment Toolkit
  • Nimbus Look & Feel
  • 次世代Java Plug-in

さらに,Java SE 6のリリース後に追加された,忘れてならないツールがあります。それが,JDK 6u7で追加されたVisual VMです。

そこで,今週はJava KernelとJava Quick Starterについて,次週以降順々に他の機能についても紹介します。

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