Windowsが起動しなくなったとき,最適な対処方法をどうやって見つけるか。これまで紹介した数々の回復手段を振り返り,その一長一短を理解する。障害対策は,Windowsのバージョンによっても変わってくる。各バージョンで利用できる機能は何か。やってはいけないこと,やろうとしてできないことはなにか――を把握する。障害の原因は,ドライバ・ファイルの不具合,レジストリの不具合,システム・ファイルの不具合,ハードディスクの不具合に行き着く。これらをどのように復元するかが鍵となる。

 Windowsが起動しない,作業中に必ずフリーズするといった障害に見舞われても,その原因は実に様々で,その対処法も無数に考えられる。最終回は,これまで紹介してきた障害回復の対処法を総括する。特に起動時の障害の症状から出発して,どのような手順で対処法を考えていくのが効率的かを考えてみようと思う。

 まず,図1を見てほしい。これは障害時にその症状をYes-Noで答えていくことで,どんな対処方があるかを見つけだすためのチャートだ。このチャートだけですべてのトラブルに対処できるわけではない。しかし,障害時は,なかなか冷静な判断が難しい。このようなチャートを用意しておくと,いざというときに正しい手順で判断できる。

図1●Windowsの起動トラブル対処フローチャート
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 最初に,このチャートの考え方を簡単に説明し,その後で各対処法の概要を説明する。対処法の概要は,あくまで機能の概略や注意点,ノウハウなどを紹介しているだけだ。詳しい仕組みなどは,この連載のバックナンバーを参照してもらいたい。

起動の原因はドライバそしてハードディスク

 障害対策の最初の分かれ目は,とりあえずWindowsが起動するかどうかだ。例えば,特定のアプリケーションでフリーズする場合や,起動後にいつも同じエラー・メッセージが出るような場合である。このような場合の対処方法は,OSがWindows XPなら,迷わず「システムの復元」を選択する。もっとも,アプリケーションやドライバをインストールした直後なら,障害の特定は簡単で,アプリケーションをアンインストールしたり,ドライバのロールバックで修復したりもできる。しかし,原因特定が難しい場合,簡単に以前の状態に戻せる「システムの復元」は心強い。

 判断に迷うのが,正常には起動しないが,セーフ・モードでなら起動する場合だ。この場合,セーフ・モードで「システムの復元」を行ってもよいし,特定のドライバが原因であることが分かっているのなら,セーフ・モードでドライバを外したり,レジストリを修復したりしてもいい。ただ,Windows 2000以降のバージョンなら,最初に試してほしいのが「前回正常起動時の構成」だ。セーフ・モードは起動できて,正常な起動はできないということは,読み込むドライバやサービスに問題があることが多い。

 厄介になってくるのが,セーフ・モードすら起動しない場合だ。この場合,まず疑うのはハードディスクのマスター・ブート・レコード(MBR)やブート・セクターの破壊である。この修復には「回復コンソール」を使う。回復コンソールは,コマンドによる操作となるため,ある程度の知識が必要となる。簡単なコマンドで試してみて,症状に改善が見られない場合や,壊れたファイルの特定やレジストリの修復などが必要になる場合は,あまり深追いしない方が賢明だろう。

 セーフ・モードすら起動しない状態で,最も確実な方法は「自動システム回復」になる。ただ,これを選択できるのは,Windows XP ProfessionalかWindows Server 2003だけだ。しかもパーティション全体のバックアップが既に取ってあることが前提となる。

 もし,自動システム回復が無理な場合は,データのバックアップを取った後,Windowsを再インストールすることになる。さらにそれも不可能な状態なら,ハードディスク自体に問題があるかもしれない。そうなると,もはや専門業者に助けを求めるしかない。

 ここまでが,この図の基本的な考え方だ。以下各対処法の概要とTipsを紹介していく。

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