筆者は先に,Windows Server 2008のプロジェクト・マネージャを務めるAlex Hinrichs氏がWindows Server 2008の開発の舞台裏を明かす,独占連載のパート1をお届けした(「Windows Server 2008の開発について知っておくべきこと」)。Hinrichs氏は,Windows Serverの出荷室の運営,さらに複雑さを増す同製品ラインの開発管理を担当している。今回も,Hinrichs氏のインタビューをお届けしようと思う。前回に続き,Windows 2008の開発について知っておくべきことを紹介する。

出荷室の中で何が起こっているのか

 「とても単純なことだ」とHinrichs氏は筆者に話す。「毎朝,出荷室に入って,メイン・ビルドの状態を確認するだけなのだから。私たちは,メイン・ビルドの構築を夜中に行う。そのため,BVT(ビルド検証テスト)や私たちが行う約1000種類の自社テストにおける,ビルドの成績を確認する必要があるのだ」。

 「さらに,私たちは,デイリー・ビルドの状態や健康状態も確認する。ビルドがテストに合格しないことは,非常にまれだ。そうしたケースでは,ツリーのはるか下部にあるおかしなコードがメイン・ビルドの依存性や機能を破壊したために,問題のコードが見つかるまでビルドの開発が一時的に停止することがある。こうした災難は,Windows Server 2003の開発では頻繁に発生したが,Server 2008では1回か2回起きただけだ」。

 「2006年の秋まで,出荷室は毎日Windows Vistaを中心に回っていた」とHinrichs氏は話す。「その当時,Serverは付き合いでそこに参加していたような感じだった。しかし,ひとたびVistaが完成すると,即座に政権交代が起こり,筆者が出荷室を掌握することになったのだ」。

 「今,出荷室は,並行して開発中のServer 2008とVista SP1を中心に回っている。VistaのRTM(製造工程向けリリース,2006年11月上旬)以降,私たちはかなりの短期間で,この移行を完了した。それは,まるで2台の航空母艦がすれ違うかのようだった。しかし,Vista RTMのコードから作業を開始したので,私たちは非常に安定したコード・ベースを利用することができた。したがって,最初から全力で突き進むことが可能だったのである。それ以来,私たちは安定したメイン・ビルドを毎日構築できている。なぜなら,私たちがこの作業に取り掛かる前に,問題の多くはすでに発見されていたからだ」。

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