吉本俊宏
WEBマーケティング総合研究所
代表取締役

 前回述べたようなやり方で、社内がパソコンの利用に慣れてきたら、いよいよ「インターネットを使った、販売先・仕入れ先の開拓」にトライしてみよう。

 経営者が一番気にしていることは、売り上げの拡大であろう。限られた商圏の中で新たな販路を開拓すべく、日夜苦労されていることと思う。近年、インターネット経由の新たな販路開拓と言う可能性が出てきた。

社長に贈るPC活用に失敗しない七原則

原則一・社員への投資が最重要
原則二・“キーボード+ディスプレー”は文化の革命
原則三・パソコン導入は2年計画で
原則四・電子メールの活用から入る
原則五・作業効率の向上に取り組む
原則六・目指せ!新規顧客獲得・新市場開拓
原則七・外部の専門家を活用しよう

 インターネット上の企業向けのサイトでは、「こんな仕事がありますが、誰かやってくれる人はいませんか」と言うような、仕事の紹介サイトがある。とある製造業向けのインターネットサイトでは、こんな感じで発注募集がされている。

「XX県○○市の株式会社□□□□です。今回、金型設計を協力して頂ける会社を探しております。金型内容としては電子部品の○○型で、型寸法としては□×□程度の大きさが主となります。当社のCADは□□を使用しておりますので、データ互換性を考慮し同機種を使用されている会社を極力希望します。尚、急募ではありますが今回のみに限らず今後も、共に協力会社としてお付き合い頂ける会社を探しておりますので、よろしくお願いします」

 こうした募集に応募したからと言って、直ぐに受注できるわけでもないし、競争の厳しさは普通の取引と同等であろう。しかし、インターネットを利用できる企業に、新たな受注の可能性が出てきたことは確かである。

 受注だけではなく、発注においてもインターネットを活用できる。インターネットには、企業向けの販売サイトが多数存在する。例えば、インターネットで色々と情報を調べて、自社のお客さんに喜ばれそうな目玉商品を、インターネット経由で仕入れる、といった小売業が徐々に増えてきている。従来の仕入れルートとは別のルートを利用することにより、より良い商品、あるいはより低価格な商品を仕入れるわけだ。

 インターネットを使ってすぐに売上げが何倍になるはずもないし、コストが何割も削減されるわけではないだろう。それでも今後、インターネットがますます普及するにつれ、インターネット経由の受発注が増加するのは確実とみてよい。

 インターネットはまだ拡大中である。ライバル企業よりも早く手を出せば、まだまだ拡大するパイを手に入れられるかも知れないのだ。今からでも決して遅くはない。


【経営者向けWEBマーケティング書籍発行のお知らせ】
本連載の筆者、吉本俊宏氏の著書『できる社長はネットで売らない』がこのほど発売になりました。インターネットを企業のビジネスに役立てるために経営者は何をすべきかについて、技術用語を使わず、経営者の言葉を使って解説したものです。本の概要についてはこちらをご覧下さい。

吉本俊宏(よしもと としひろ)
株式会社WEBマーケティング総合研究所 代表取締役 ブログdeホームページ経営塾あきばれネット 主催
・1964年神戸市生まれ。1988年一橋大学商学部卒業。三菱東京UFJ銀行入行。約10年にわたり、基幹システムの企画、設計、開発を担当。
・1997年、野村総合研究所に転職し、国内大企業のコンサルティングを数多く手掛ける。
・野村総合研究所時代に、セブン銀行の設立にかかわり、2001年より同社に出向、インターネット戦略を立案。
・2002年、独立し、WEBマーケティング総合研究所を設立。中堅・中小企業がインターネットを簡単に利用できる「ブログdeホームページ」サービスを提供する。
・主催する「ブログdeホームページ経営塾」の会員数は2007年7月現在2万5000人。