各事業者が販売している子ども向け携帯電話は,子どもの居場所を確認できる「位置情報サービス」に対応している。携帯電話を子どもに持たせることで,通話やメールといった親子間の通信手段として利用できるだけでなく,子どもの非常事態を察知したり安全を確認するための手段にもなる。

 また,携帯電話を所有する子どもが増加する中で,携帯電話各社は子ども専用ポータルサイトを設けるほか,出会い系サイトや成人向けサイトといった有害サイトへのアクセスを制限するサービスを投入。子どもが携帯電話を介してトラブルに巻き込まれないような環境を整備している。

 今回の【サービス編】では,GPSや基地局情報による位置情報サービスが子どもの防犯対策にどのように活用できるのか,有害サイトの危険性から子どもを守るためにどんな手段があるのか,各社が提供するサービスを見ていく。

GPSなどを活用し位置情報を確認するサービス

 最近は小さな子どもでも,通学や習い事などのために一人で遠出することが少なくない。目的地と自宅との間は子ども本人に行動を任せることになるが,保護者からすると不安な時間となる。とはいえ,子どもの行動範囲はほぼ限定される。「いつもの時間帯に,いつもの場所にいる」「今は帰宅する途中」といった情報だけでも確認できれば,保護者も少しは安心できるだろう。

写真1●KDDI(au)の「安心ナビ 位置確認」の位置検索結果
写真1●KDDI(au)の「安心ナビ 位置確認」の位置検索結果
 「子ども向け」をうたう携帯電話やPHSには,防犯機能とともに子どもの現在地を確認できる位置情報機能が搭載されている(写真1)。気になる子どもの行動を位置情報によって把握できれば,遠隔にいても安否を見守ることが可能になる。

 携帯電話各社は,保護者の安心と子どもの安全を確保するため,子ども向け携帯電話に対応するさまざまな位置情報サービスを提供している。GPS(全地球測位システム)や基地局情報を基にして精度の高い位置情報を取得できるインフラを使い,携帯電話を通信機器としてだけでなくセキュリティのツールとしても使えるようにするわけだ。

 NTTドコモ,KDDI,ソフトバンクモバイルの携帯電話事業者3社と,PHS事業者のウィルコムは,それぞれ子ども向け携帯電話に対応した位置情報サービスを提供している。これらの概要を表1にまとめた。

表1●子ども向け携帯電話で使える「位置情報サービス」
◎:月額料金不要のサービスで対応  ○:有料サービスで対応  ×:非対応
提供会社 NTTドコモ KDDI ソフトバンク
モバイル
ウィルコム
サービス名 イマドコサーチ 安心ナビ イチなび 位置検索サービス
検索される側の機種 GPS対応機種(キッズケータイSA800i,903iシリーズの一部など)はGPSで位置検索,他は基地局情報を利用 ジュニアケータイ A5520SAII・A5525SAのほか,現行のほとんどのau携帯電話 コドモバイル812Tのほか,813T,911TなどGPS対応機種 papipo!(バンダイ)
検索対応機種 FOMAおよびmovaのiモード対応機種 現行のほとんどのau携帯電話 3G機種 インターネット対応機種(事業者を問わない)
子どもから
位置情報を通知

SA800iの機能として提供

A5520SA II・A5525SAの機能として提供

812Tの機能として提供
◎※
子どもの
現在地確認

子どもの同意なく検索したい場合は有料
◎※
スケジュール機能 ×
エリア通知
812Tの機能として提供
×
経路追跡 ×
A5525SAの機能として提供
× ×
地図情報の閲覧
サービスによっては有料

サービスによっては有料
パソコンによる確認
2007年4月上旬開始予定
◎※
有料サービスの
初期登録料
なし なし なし 525円
有料サービスの
月額使用料
210円 315円 210円 315円
1回あたりの検索料 5.25円 3.15円
保護者と子どもそれぞれに課金されるサービスもある
5.25円 検索10回まで無料
11回目以降は5.25円
保護者が子どもと同一会社の携帯電話でなくても利用できる × × ×
※ papipo!の機能として提供するサービスは無料。位置検索サービスによる精度の高い位置情報を検索する場合は有料

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