妖しく光る青紫色のライトで照らすと,隠されていた文字が鮮やかに浮かび上がる---。こんなちょっとしたスパイ映画気分が味わえそうなペンが今回紹介する逸品である。

 文房具というよりは子供向けのおもちゃといえる商品で,実売価格80~190円程度で売られている。パッケージに「対象年齢:6歳以上」と書かれているため,大人が買うのには少々勇気が要る(笑)。だが,たかが子供のおもちゃとバカにするなかれ。こんなグッズが意外にもネットワークの世界で大いに活躍するのだ。

 筆者は仕事柄,たくさんのネットワーク機器を触る機会があるが,機器のデフォルト・アカウントやIPアドレスがわからなくなって困ることがよくある。「この機器の初期設定はたしかユーザー名が空白で,パスワードがbarneyだったかな,いや違う・・・」という具合に,結局思い出せず製品マニュアルを探し回る羽目になることもしばしばだ。

 いっそのことデフォルト・アカウントやIPアドレスを紙に書いてベタベタと貼り付けておこうかと何度も考えたが,さすがに人の目が気になる。そんな折,ちょうど買い物に立ち寄った秋葉原で見つけたのがこの「ドキドキメッセージペン」というボールペンである。

パスワードのメモにも使える

 冒頭で書いたように,このボールペンは特殊なインクを使っていて,普通に紙に字を書いただけではまったく見えない。ペンの側面にあるボタンを押して,後端から出る光を当てたときだけ文字が読める。説明書も何もないので詳細は不明だが,おそらくブラックライトの原理を使っているのだろう。

 このペンを買って以来,デフォルト・アカウントやIPアドレスを機器に堂々と書いておけるようになった。そうした使い方以外に,銀行の暗証番号やログイン・パスワードをこっそりメモするのにも使えそうだ。

 パスワードをメモすることは,セキュリティの専門家に言わせれば色々と問題があるのかもしれないが,会社で使うパスワードでもない限り,自己責任でやればよい。少なくとも,同じ状況で普通のペンを使うよりはセキュリティは高まるだろう。ただし,大切な情報をどこにメモしておいたかを忘れてしまうと大変なことになるので,それだけはくれぐれもご注意を。


infomation
トキワ商事
ドキドキメッセージペン
カテゴリ:筆記用具
購入先:秋葉原の雑貨系ショップ
購入価格:189円(税込み)
備考 :もっと安く(80円程度)通販している店も存在する。ボールペン以外にプラスチックなどにも書きやすいフェルトペン・タイプもあるようだ。メーカーのWebページはhttp://www.tokiwatoy.com/(ただし執筆時点では商品情報は未掲載)


著者紹介
著者の斉藤栄太郎は日経NETWORKの記者。暇を見つけては秋葉原やネット・オークションでネットワーク機器を漁り,便利グッズやレアものツールを見つけては悦に浸っている。ルーター,スイッチなどはもちろん,トークンリング機器,L3スイッチ,企業向けIP電話機までも自宅の一室に山高く積み上げている。一女の父となり,日増しに強くなる奥さんの冷たい視線にさらされながらも,めげずに日々獲物を探している。

出典:日経NETWORK2006年9月号『今月の逸品』
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。