認定ハードにのみインストール可能なESX

 次に,VMware ESX Serverをインストールする。VMware ESX Serverは,VMware ServerやVMware Workstationなど,同社のほかの仮想化ソフトウエアと異なり,ホストOSを必要としない。つまり,VMware ESX Serverのインストールは,OSのインストールに相当する。冒頭でも説明した通り,その手順は,Linuxのインストール手順と似ている。

 また,VMware ESX Serverは,VMwareが認定したハードウエアでのみ稼働する。例えば,プロセッサに関しては「最低2個以上で,1.5GHz動作以上のXeonまたはOpteron」,メモリーに関しては「1Gバイト以上」,ディスクに関しては「SCSI,ファイバ・チャネルまたは内蔵RAID」という要件を満たしている必要がある。周辺機器についても,認定されたハードウエアのみ利用可能である。そのため,VMware ESX Serverをインストールする際,あるいはVMware ESX Serverを稼働させるハードウエアの購入の際には,VMwareのWebサイトで公開されている「System Compatibility Guide」「I/O Compatibility Guide」「Storage Compatibility Guide」といったハードウエア互換性ガイドを必ず確認してほしい。

インストールCDでマシンを起動

 それではVMware ESX Serverのインストールを始めよう。サーバー・マシンの電源を投入し,VMware ESX ServerのインストールCD-ROMから起動する。すると,LinuxのインストールCD-ROMで起動したときのような画面が表示される(図7)。ここでは,そのままEnterキーを押して,「graphical mode」を利用する。

図7
図7●VMware ESX Serverのインストーラ起動画面

 その後は,メディアのテストや使用するキーボード/マウスの選択など,Linuxのインストール手順とほぼ同じである。注意が必要なのは,ディスクのパーティション設定である。

仮想マシン領域に専用ディスクを用意

 ハードディスクのパーティション設定には,「Recommended」と「Advanced」の2種類の選択肢が用意されている。「Recommended」は,ディスクの容量に合わせて自動的にパーティションが設定される。その後,パーティションを手動で変更することもできる。これに対して「Advanced」は,すべてのパーティションを手動で設定する。

 ここでは「Recommended」を選択し,VMware ESX Serverをインストールするディスクを指定した。指定したディスクが,以下の6つのパーティションに,自動的に分割される。

(1)ブート・パーティション:システム起動用のファイルが保存される。ファイル・システムはext3で,マウント・ポイントは「/boot」である。

(2)swapパーティション:文字通り,スワップ領域である。この領域はあくまでVMware ESX Serverが使用するスワップ領域であり,VMware ESX Server上の仮想マシンが使用するスワップ領域ではない。ファイル・システムはswapで,マウント・ポイントは「なし」である。

(3)ルート・パーティション:VMware ESX Serverのシステム・ファイルが保存され,サービス・コンソールからアクセスできる。ファイル・システムはext3で,マウント・ポイントは「/」である。

(4)LOGパーティション:ログ・ファイルが保存される。ファイル・システムはext3で,マウント・ポイントは「/var/log」である。

(5)vmkcore:トラブル・シューティングなどに使用するコア・ダンプ(メモリー内容のダンプ・ファイル)を保存しておく領域。VMware ESX Serverを稼働させるには,vmkcoreパーティションが必要である。ファイル・システムはvmkcoreで,マウント・ポイントは「なし」である。

(6)vmfs3:仮想マシンの情報(仮想ディスク・ファイルや設定ファイル)を保存しておく領域である。ファイル・システムはvmfs3で,マウント・ポイントは「なし」である。

 一般には,自動的に作られた上記のようなパーティション構成で,VMware ESX Serverを運用できる。ただここでは,仮想マシン用領域(上記「6」の代わり)として,別のディスクを用意した。仮想マシン領域をシステム領域とは別の物理ディスク上に確保することにより,システムに何らかの障害が発生し,VMware ESX Serverの再インストールが必要になった場合でも,仮想マシン領域はそのまま残しておける。耐障害性という点からお勧めの構成である。

 そこで,インストーラが自動的に作成したvmfs3パーティションを削除し,別途用意したディスク(/dev/cciss/c0d1)上に,新たにvmfs3パーティションを作成する。VMware ESX Serverをインストールするディスクのvmfs3パーティションを削除することにより,インストール領域に空き領域ができるので,ルート・パーティションを可能な限り大きく取ることにする。この手順は,以下の通りである。

(a)「/dev/cciss/c0d0」のvmfs3パーティション(インストーラが自動的に作ったvmfs3パーティション)を選択し,「Delete」ボタンをクリックする。

(b)確認画面が表示されるのでもう1度「Delete」ボタンをクリックする。

(c)続いて,「/dev/cciss/c0d1」(別途用意したディスク)の「Free Space」を選択して,「New」ボタンをクリックする。

(d)「File System Type」で「vmfs3」を選択し,「Fill to maximum allowable size」をチェックして「OK」ボタンをクリックする。

(e)ルート・パーティションを選択し,「Edit」ボタンをクリックする。「Fill to maximum allowable size」をチェックして「OK」ボタンをクリックする。

 以上の操作が完了すると,ディスクのパーティションは図8のようになる。

図8
図8●修正後のパーティション情報

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