DWHアプライアンスの導入が相次いでいる。製品ラインナップが充実し、選択肢が増えたことが導入を後押ししている。ユーザー事例を基に、その実力を検証した。

 DWH(データウエアハウス)を構築・刷新する際に、アプライアンス製品を導入するケースが増えている。京王百貨店、楽天証券、オリンパス、モスフードサービス、化学品専門商社の長瀬産業など、DWHアプライアンスを導入したユーザー企業は数多い。

 ここでいうDWHアプライアンスとは、DWH用DBMS(Database Management System)と、ストレージを含む専用ハードを組み合わせたもの(IAサーバー機など汎用ハードを用いたDWHアプライアンス製品もあるが、本記事では取り上げない)。代表的な製品としては、米Hewlett-Packardの「HP Vertica Analytics System(以下Vertica)」、米IBMの「Netezza TwinFin(Netezza)」、米Oracleの「Oracle Exadata Database Machine(Exadata)」、米Teradataの「Teradata Data Warehouse Appliance(Teradata)」などがある。

 企業がこうしたDWHアプライアンスを導入する背景には、ITの現場が抱えている、性能不足の問題がある(図1)。これは、「もっと古いデータとも比較したい」「より細かい単位でデータを見たい」といった利用方法の変化にDWHの性能が追いつかないときに発生する。具体的には、「検索性能が出ない」「バッチ処理が終わらない」といったことだ。そうして性能が不足した状態で、分析の切り口やデータの種類などが増えると、性能を維持するため手間のかかるチューニングが必要になる。

図1●DWHに関するITの現場の悩み
図1●DWHに関するITの現場の悩み
利用部門の要望によって、性能不足の問題が起きている

専用のソフトとハードの組み合わせ

 DWHアプライアンスは、この性能不足の問題を解決する有力な手段として注目を集めている。専用のソフトとハードを組み合わせることにより、性能やその拡張性が向上する。さらに性能が向上するので、チューニングの手間を軽減できるという。

 2011年7月にHPが国内市場に新製品を投入するなど、DWHアプライアンス製品のラインナップが充実してきた。DWHアプライアンスの市場動向に詳しい、ガートナージャパンの堀内秀明氏(リサーチ部門 アプリケーションズ マネージング バイスプレジデント)は、「用途や規模に合わせて製品を選択できるようになってきた」という。

 以降では、まず事例を基にDWHアプライアンスの実力を見ていく。その上で、DWHアプライアンスにおける性能向上の仕組みを解説。最後に、DWHアプライアンスの導入時における注意点を示す。

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