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旬な材料

原田 衛=Tech-On!
日経テクノロジーオンライン

目次

  • 導電性高分子

    ドウデンセイコウブンシ

     電気を通す高分子のこと。通常のポリマーは絶縁材料だが,1970年代に炭素-炭素の2重結合と単結合が交互に結合したポリアセチレンにハロゲンを添加(ドーピング)することによって,金属並みの導電性が発見されたことから研究が活発化した。ポリアセチレンの発見者は,筑波大学名誉教授の白川英樹氏で,2000年度…

  • サーミスタ(thermister)

    サーミスタ

     Mn(マンガン),Co(コバルト),Ni(ニッケル),Fe(鉄)などの金属の酸化物を焼結した半導体。通常のサーミスタは温度が上がると抵抗が減少する特性(NTC:negative temperature coefficient thermister)を持つ。この性質を利用して温度センサに使われる。

  • 液晶(liquid crystal)

    エキショウ

    液晶は,液体の持つ流動性と結晶の持つ性質を併せ持つ有機材料で,液晶ディスプレイ(LCD)の表示材料として使われる。「液晶材料」や「液晶ブレンド」と表記されることも多い。

  • 有機ハイドライド(organic hydride)

    ユウキハイドライド

     水素を含んだ有機化合物のことで,燃料電池向けなどの水素貯蔵材料として研究が進んでいる。シクロヘキサン-ベンゼン系とデカリン-ナフタレン系が貯蔵材料として検討されている。シクロヘキサンからベンゼンに変わる段階で水素が3個,デカリンからナフタレンに変わる段階で水素が5個発生する。

  • ボロハイドライド(borohydride)

    ボロハイドライド

     水素化ホウ素ナトリウムとも呼ぶ,NaBH4の化学式で表される水素貯蔵材料。水と反応する加水分解によって水素を発生する。反応式は以下の通り。

  • 水素貯蔵合金(metal hydride, hydrogen storage alloy)

    スイソチョゾウゴウキン

     ある温度範囲内で圧力に応じて水素を吸収したり放出したりする性質を持つ合金。メタルハイドライド(Metal Hydrid)とも言う。水素を水素化合物として内部に貯蔵する。組成としては,鉄-チタン系,チタン-ニッケル系,ランタン-ニッケル系,マグネシウム系などがある。液体水素と同等以上の密度で水素を貯…

  • フラーレン(fullerene)

    フラーレン

     サッカーボールのような形状をした炭素原子からなる球状分子。炭素の数が60個のもの(C60)が一般的だが,70個(C70),76個(C76),78個(C78),96個(C96),240個(C240)からなるものも見つかっている。

  • 磁性流体(magnetic fluid)

    ジセイリュウタイ

     液体にもかかわらず磁性を持つ材料である。フェライトに代表される強磁性材料の微粒子を水や有機溶媒に溶かしこんだもので,磁性粉の粒径は20nm以下と小さく,粒子1個1個が単磁区となっている。磁性粉を界面活性剤で包み込んでいるので,磁性粉の沈殿や凝縮が起きない安定なコロイド溶液になる。磁界が0の時には磁…

  • 形状記憶樹脂(shape memory resin)

    ケイジョウキオクジュシ

     一度変形させた材料を加熱すると,その材料が変形前の元の形状に完全に戻ってしまう現象を示し,かつ実用的な温度領域でこの現象が観察される樹脂。トランスイソプレン,ポリノボルネン,スチレン‐ブタジエン共重合体,ポリウレタンなどが実用化されている。

  • 形状記憶合金(shape memory alloy)

    ケイジョウキオクゴウキン

     所定の形状に成形,熱処理によって形状を記憶させることができる合金。力を加えて変形しても,一定温度(動作温度)以上に加熱すると元の形状に戻る。Ni-Ti(ニッケル・チタン)合金とCu-Zn-Al(銅・亜鉛・アルミニウム)合金が実用化されている。Ni-Ti合金は回復力や回復歪み量などの性能面で優れてい…

  • カーボンナノチューブ(carbon nanotube)

    カーボンナノチューブ

     グラファイトのシートを丸めた構造の直径1~数十nmの円筒状物質。単層カーボン・ナノチューブ(SWNT),多層カーボン・ナノチューブの二種類に大別される。このほか,先端が動物の角のような形状をしたカーボン・ナノホーン,カップ形状のものなど多様な構造のナノ構造体が発見されている。

  • 圧電セラミックス(piezoelectric ceramics)

    アツデンセラミックス

     外から応力がかかると電圧が発生したり,逆に電圧をかけるとある方向に歪(ひずみ)が生じて変形するセラミックス。組成としては,チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)やチタン酸バリウム,ニオブ酸リチウム,タンタル酸リチウムなどのペロブスカイト構造結晶が多い(ポリフッ化ビニリデンなどの高分子も圧電効果を示す)。

  • SMC(sheet molding compound)

    エスエムシー

     不飽和ポリエステル樹脂に充てん剤や低収縮剤などを混ぜたものをフィルム上に塗布し,その上に短いガラス繊維を散布,さらにその上に充てん材や硬化開始剤などを含んだ不飽和ポリエステルを塗布してからもう1枚のフィルムでサンドイッチ状に挟んだFRP(繊維強化プラスチック)系のシート。

  • FRP(fiber reinforced plastics)

    エフアールピー

     繊維強化プラスチック。プラスチックを母相とした繊維強化材料。FRPはGFRP(glass fiber reinforced plastics)とACM(advanced composite materials=先進複合材料)に大別される。

  • BMC(bulk molding compound)

    ビーエムシー

     ガラス短繊維と不飽和ポリエステル樹脂(炭酸カルシウムなどの充てん材などを含有)を混合したものを加工し,ペレット状にした予備成形品のこと。

  • フェライト磁石(ferrite magnet)

    フェライトジシャク

     酸化鉄を材料とする永久磁石。

  • 表面処理鋼板

    ヒョウメンショリコウバン

     鋼板の表面に耐食性に優れた材料を被覆し,錆(さび)などの発生を防いでいるものを表面処理鋼板という。自動車の車体向けでは,プレス成形したときに表面処理層が破れたり,劣化したりしないことが求められる。一方,家電製品などに多用される通称プレコート鋼板と呼ばれる塗装済み鋼板も,プレス成形性に優れることが求…

  • 非調質鋼

    ヒチョウシツコウ

     機械構造用炭素鋼と合金鋼は通常,2段階の熱処理を施した後に利用される。850℃前後のオーステナイト相域まで加熱してから急冷し,組織をマルテンサイト相とする焼き入れ処理と,その後に550℃~650℃に熱して機械的性質を調整する焼き戻し処理である。この焼き入れ・焼き戻し処理によって鋼の機械的性質を調整…

  • ばね鋼(SUP)

    バネコウ

     重ね板バネやコイルバネ,トーション・バーなどのバネ材として用いられる鋼種である。主に熱間成形でバネの形に整えられる。

  • 鉄鋼

    テッコウ

     鉄鋼と一口に言うが,実は「鉄」と「鋼」は厳密には違う。鉄は,元素記号Feで表される物質の名前である。一方,鋼は鉄と炭素(C)の合金を意味している。

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