開発No.033 空飛ぶトラック 重量物を運ぶ回転固定翼の無人飛翔体 ニーズ開拓、機体・制御技術の開発、標準化を推進

 100㎏を超えるような荷物を運べるマルチコプターを開発し、これを活用したビジネスを創出しよう――。リアル開発会議2017夏号Vol.8では「開発No.021 100㎏可搬ドローン」プロジェクトと題し、こんな呼びかけを行った。

 本プロジェクトは現在、姿を変え、地上をはう運搬機械プロジェクトとして進行中である。一方で、活動の中で重量物を運べる飛行体への問い合わせが多かったことから、今回、「空飛ぶトラック」として改めて募集することにした。

100㎏可搬ドローンから
改名した3つの理由

 テーマタイトルを100㎏可搬ドローンから変更して、空飛ぶトラックとしたのは、3つの背景がある。

 まず、重量物を運ぶ飛行体として、必ずしも、マルチコプターが最適ではないこと。短い滑走距離で大きな揚力を得て離陸し、効率的に飛行するためには、ヘリコプターと固定翼機のハイブリッドが最適である。つまり、離陸時にはプロペラを上に向けて飛び上がり、離陸後はプロペラを前に向けて前方への推力を得る。イメージとしては、米国の軍用機「オスプレイ」のような形態だ。

 現在、米ウーバー・テクノロジーズやフランスのエアバスが空飛ぶタクシーを計画しているが、ほとんどが固定翼と大型プロペラを組み合わせた飛翔体となっている。つまり、専門家が考えると、空力的に、このモデルがベストなのだ。

 第2の背景として、100㎏をはるかに超えるような重さを運ぶ需要も見えてきたことだ。例えば、携帯電話基地局や風力発電のための機材を山の上に運ぶという用途が考えられるが、トン(t)の単位の部材は多数ある。だが、“100㎏可搬”という言葉からは、大きな重量物は運べないというイメージが出てしまう。

イメージ

 第3に、飛翔体で運ぶものは貨物であり、人は想定していないことだ。先に述べたような空飛ぶタクシー構想には、様々な企業が取り組んでいるが、乗客と、飛翔体が飛ぶ経路の下の安全性の両方が問題になる。こうした点を考えると、重量物を運ぶ飛翔体として、過疎地や海の上で荷物を運ぶ用途が最初のターゲットとなる。“トラック”と呼ぶことで、バスのようなものではなく、純粋な貨物を運ぶものという印象を付けようと考えた。

回転式固定翼を持つ
垂直離着陸機を開発

 トラックが空を飛んでやって来る――。想像を膨らませると様々なシーンが浮かんでくる。例えば、人里離れた場所にある大規模化学工場の建設現場、山岳地帯への物資の輸送、海上の油田や風力発電サイトへの輸送などだ。漁業や農業などでも活用ができるだろう。

 本プロジェクトでは、垂直に離陸可能でありながら高速で重量物を運搬できる回転式の固定翼を持つ無人の飛行体を開発したい企業に加え、これを利活用したい企業、ニーズを持つ企業・団体にチャネルを持つ企業などを募集する。機体の開発やビジネススキームの策定と並行し、空飛ぶトラックの安全運用のための標準作りや、情報システム作りも実施したい。

空飛ぶトラック

機体・制御技術の開発とニーズ開拓に向けた説明会2019年3月1日(金) 東京で開催

リアル開発会議では【開発No.033】「空飛ぶトラック」に関する説明会を開催します。垂直離着陸可能な回転式固定翼を持つ飛翔体を共同開発したい企業や、これを利活用したい企業・団体など、本プロジェクトに関心のある多様な業種からの参加を募集します。

日 時:
2019年3月1日(金) 13:30 ~15:30
会 場:
システム・インテグレーション 会議室
参加費:
5,000円(税別)
定 員:
24名

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