開発No.030 新領域スポーツ 誰もが楽しめる競技を創出

 「面白いね!」「もうちょっとローラーの間を詰めたら、反応がクイックになるのでは?」2018年10月末。そりを使うアイスホッケー競技「パラアイスホッケー」のバンクーバーパラリンピック銀メダリストである上原大祐氏、自動車部品メーカー、楽器商社、機械設計・試作コンサルタントなどが、東京・半蔵門に集まり、開発談議に花を咲かせた。議論のテーマは、「新領域スポーツ」(開発№030)。障害者と健常者が同じ土俵で戦えるスポーツ競技を考案するとともに、この競技を普及・啓蒙するための組織を創るというものだ。

パラアイスホッケーの拡大を目指す
上原氏のニーズを汲み取る

 同年9月25日に開催されたプロジェクト説明会では、本プロジェクトの趣旨説明と、参加者でのフリーディスカッションが行われた。10月末に行われた会合は、この際のフィードバックを受けたもの。リアル開発会議側から「ローラースレッジホッケー」という競技の案と、その試作品を披露した。

 ローラースレッジホッケーはその名の通り、そり(スレッジ)の刃をローラーに替えた器具を使う、新しいホッケー競技だ。パラアイスホッケーの地面版といえる。

 この競技は、上原氏のニーズから生まれた。同氏によれば、日本におけるパラアイスホッケーの競技人口は少なく、今後も競技人口の拡大は見込めない状況にある。

 こんな状況になってしまったのは、パラアイスホッケーに接する機会が少ないこと。そもそもアイスホッケーを練習できるリンクは少なく、パラアイスホッケーの練習で利用しようとすると、深夜1時以降になることも少なくない。これでは潜在的な競技者の目に触れる機会はないし、たとえ、このハードルを越えてやりたいと思っても、練習がままならない。

 この問題を解決するために考えたのが、体育館や舗装された空き地などで楽しめるローラースレッジホッケーである。走行部がローラーであるため、駐車場や体育館など平らな場所があれば練習や試合ができる。さらに、脚をそりに固定するので、下肢の障害者と健常者の分け隔てなく競技ができる。

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開発・普及を目指し
一緒に推進する企業・団体を募集

 ローラースレッジの試作品は、パラアイスホッケーのそりの刃の部分にスケートボードのローラーを付けたものだ。臀部でバランスを取りながらスティックでこいだり方向転換したりする感覚は、他のスポーツにはない新鮮なもので、参加者全員が健常者であっても十分に楽しめることを確信した。今後は試作品をブラッシュアップし、競技用品として完成度を上げていく。

 会合では、このローラースレッジを活用し、タイムトライアルレースを行ったり、電動化して自動車レースのような要素を盛り込んだりする案も出てきた。この器具を使って、誰でもトレーニングができる「パラササイズ」の提案もあった。

 本プロジェクトは、現在のメンバーで既に進行中であるが、プロジェクトの進行を加速し拡大させるため、さらなるパートナーを受け入れる計画だ。

 パートナーの対象は、ローラースレッジホッケーの競技用品、開催場所、広告、運営などに関わりたい企業・団体である。2019年2月7日に事業説明会を開催するので、このプロジェクトに関心があれば、まずは参加してみてはいかがだろうか。

ローラースレッジホッケー事業説明会

プロジェクト推進・拡大のための説明会2019年2月7日(木) 東京で開催

リアル開発会議では「開発No.030 新領域スポーツ」プロジェクトから生まれたローラースレッジホッケー・プロジェクトに興味のある企業や団体を募集します。本プロジェクトでは今後、競技用品の開発・改良や、競技ルールの策定、競技を開催する競技団体の設立を進める予定です。

日 時:
2019年2月7日(木) 13:30 ~15:30
会 場:
日経BP社 (東京・港区)
参加費:
無料
定 員:
24名

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