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がん遺伝子パネル検査とは

2018/11/27 10:00
河合 基伸=日経 xTECH

 がんに関わる数多くの遺伝子を、1度の検査で網羅的に解析する検査のこと。数十~数百種類の遺伝子をまとめて調べ、がんの遺伝子異常が見つかれば、その異常に対応した適切な治療の選択肢を示せる可能性がある。ただし遺伝子に異常が見つかっても治療に使用できる薬剤がなかったり、遺伝子の異常が見つからなかったりする場合もある。

 遺伝子を解析する技術の進展で、がんの病態に関わる様々な遺伝子異常が相次いで見つかっている。それに伴い、がん細胞などで変化した特定の分子を狙う分子標的治療薬などの利用も広がりつつある。しかし従来は1度に1遺伝子を調べる検査手法が主流で、解析対象のがん種も限られていた。

 ここへきて遺伝子の塩基配列を読み出す次世代シークエンサーの技術開発が進み、低いコストと短い時間で多くの遺伝子を検出できるようになってきた。遺伝子データの解析や分析の技術も進展した。こうした技術開発の成果によって、複数の遺伝子をまとめて調べるがん遺伝子パネル検査の実現が可能になってきた。

 国内外でがん遺伝子パネル検査への参入事業者が増えているが、各事業者によって調べる遺伝子の数や調べる場所などが異なっている。数多くの遺伝子を調べる事業者がある一方で、遺伝子の数を絞って価格を安く抑える事業者などがある。

 例えば東京大学は2018年10月に、がん遺伝子パネル検査の臨床試験を先進医療Bとして開始すると発表した(関連記事)。DNAとRNAのそれぞれ450以上の遺伝子を解析できる特徴があり、将来的に薬事承認と保険適用を目指している。

東京大学のがん遺伝子パネル検査のフロー
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