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ロコモティブシンドロームとは

2018/06/18 08:00
伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス

 筋肉や骨、関節、軟骨、椎間板などの運動器に障害が起こり、立ったり歩いたりする移動機能が低下した状態のこと。日本整形外科学会が提唱した言葉である。

 移動機能を確認するために、下肢筋力と歩幅、身体の状態、生活状況を調べる「ロコモ度テスト」が推奨されている。ロコモ度テストを実施すれば、移動機能の低下の程度をロコモ度1またはロコモ度2に判定することができる。ロコモ度1は、移動機能の低下が始まっていて、筋力やバランス力が落ちてきている状態である。ロコモ度2は、移動機能の低下が進行していて、自立した生活ができなくなるリスクが高い状態だ。

ロコモティブシンドロームに関するイメージ画像(日本整形外科学会のプレスリリースより)
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 ロコモティブシンドロームの原因としては、運動器自体の疾患によるものと、加齢や運動習慣に伴う運動器の機能低下の2種類がある。前者の運動器自体の疾患としては、骨粗しょう症や変形性関節症などが挙げられる。後者の運動器の機能低下を引き起こす原因となるのは、運動不足や肥満などの生活習慣である。

 ロコモティブシンドロームを予防するためにさまざまなサービスが登場している。医療用ロボットアプリを手掛けるシャンティと北里大学 医療衛生学部 高平尚伸研究室は、ロコモティブシンドロームを予防するロコモ体操を「Pepper」などのロボットを使って指導する実証実験を行った(関連記事1)。Pepperが患者に問診をしてロコモ度を簡易的に判定し、患者に応じた体操を提案するという試みである。

ロボットと体操を行っている様子
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 エーアンドエーシステムが販売する受動型トレーニング装置「ステップ・パルサ」は、ロコモティブシンドローム予防のために高齢者でも使いやすいような工夫が施されている(関連記事2)。例えば、高齢者の腓腹筋や下肢後面の筋肉であるハムストリングスにかかる負担を軽減しながらトレーニングができるようにした。歩行機能の維持や改善、すり足歩行の予防などに効果があるという。

 弘前COIでは、2017年から実施している「新健康チェック・啓発プログラム(新型健診)」の中で、4つの重点テーマの1つにロコモティブシンドロームを掲げている(関連記事3)。体力や食事、睡眠などの2000項目に及ぶデータとロコモティブシンドロームの相関などを検証していきたい考えである。

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