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認知症カフェとは

2018/06/07 08:30
伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス

 認知症の人やその家族、地域住民、医療従事者、介護従事者が集い、認知症の人が住み慣れた地域で自分らしく暮らしていくために情報共有などの交流を行う場のこと。

認知症カフェの様子(画像提供:認知症カフェ協会)
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 医療従事者や介護従事者としては、医師や看護師、社会福祉士、ケアマネジャーなどが参加する。主に、介護事業者や地域包括支援センター、社会福祉法人、市町村が主催している。

 厚生労働省の2016年度の調査によると、1029の市町村に4267のカフェが設置されているという。2015年に策定された新オレンジプランでは、2020年度までに認知症カフェのような取り組みを全市町村に普及させるとしている。

認知症カフェの実施状況(出所:未来投資会議 構造改革徹底推進会合「健康・医療・介護」会合)
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 認知症カフェの内容は、認知症について学べるセミナーを実施したり、少人数でお茶を飲みながらおしゃべりをしたりと、開催地や主催者によってさまざまである。一般社団法人 認知症カフェ協会 副理事長の渡邊純氏は、認知症カフェで行われている内容は(1)学び、(2)楽しみ、(3)相談、の3種類があると分類する。

 (1)の学びに関しては、認知症について正しく理解してもらうためにセミナーを開催している。一般社団法人 認知症カフェ協会 理事の原康久氏は、「認知症を理解している人が周囲にいることが、認知症の人にとって良い環境になる。まずは地域の人に理解してもらうことが必要」と話す。

 (2)の楽しみに関しては、体を動かしたり合唱したりするなど、娯楽の提供を行っている。ヨガやマッサージを体験してもらったり、楽器の演奏会を開催したりするカフェもある。

レクリエーションを行っている様子
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(画像提供:認知症カフェ協会)
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 (3)の相談については、参加者同士が悩みや困りごとを相談し合える場を提供している。同じ悩みを共有することで、安心できる人が多いという。介護従事者同士でケアの方法を教え合うこともある。認知症の人やその家族だけではなく、医療従事者や介護従事者にも新しい気付きがあるという。

参加者が互いに相談している様子(画像提供:認知症カフェ協会)
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 カフェによっては、個別に専門家に相談できる場を設けている。「より気軽に相談できる窓口として、一つの選択肢になれば」と渡邊氏は期待する。

 認知症カフェ協会が主催したカフェに参加した人からは、「とても楽しかった」「認知症について理解が深まった」「訪問介護の仕事をしているが、他社の仕事の様子が分かって有意義だった」といった声が届いているという。

 ほとんどの認知症カフェは、「0~1000円で参加できる」(渡邊氏)という。特に、お茶代100円で参加できるところが多い。今後、補助金などの充実によって認知症カフェが「ふらっと立ち寄れる身近な存在になれば」と渡邊氏は展望する。

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