プラスチックは、自動車部品や家電製品、電子部品、食品容器、医療用具、建設資材などに、軽量化や高強度、柔軟性、透明性、電気絶縁性などの特性を生かした素材として今日の社会では不可欠な存在です。世界では年間2億8000万tが生産されており、今後も需要は増加基調にあります。

プラスチックは今、次世代自動車や航空機部品、船舶部品、建設資材、光学部品、ロボットパーツ、使い捨て容器などの幅広い分野で社会のニーズにマッチングした新製品の開発が進められています。

プラスチックの新しいニーズに対応するためには、プラスチック新素材や、材料ブレンド技術、射出成形プロセス、金型技術、品質トレーサビリティーなどの周辺技術を総合した生産システムの構築が必要です。これらの先進技術は、視点の多様性や地球規模の市場戦略、法規制などを視野に入れた研究開発を進めている欧米企業がユニークなアイデアを実用化しています。

本講座では、20年に渡って欧米のプラスチック生産技術に関する実務的な調査・研究を行ってきた講師が、欧米の最新事例を映像や画像を駆使してビジュアル的に分かりやすく解説し、次世代のプラスチック製品の開発の視点を提供します。特に射出成形と金型技術ついて深みを持った解説を行ないます。2016年10月にドイツ・デュッセルドルフで開催された世界最大規模のプラスチック・ゴム専門見本市「K2016」で開示された最新技術についてもふんだんに紹介を致します。また、欧米が先行しているバイオプラスチック(生分解性樹脂等)の展望についても切り込んだ視点から解説を試みます。

受講効果

  • 次世代のプラスチック製品の開発や射出成形システム、金型の企画・設計を行う上での重要な着眼点を獲得することができます。
  • 欧米先進国の多様な製品事例や射出成形加工、金型技術を動画や画像で学びます。これにより、ビジュアルによって鮮明な記憶が形成されます。
  • 豊富な欧米実務経験を持つ講師が、技術に加えて社会情勢や法規制、マクロ経済などの視点を加えて解説。実務に役立つヒントが得られます。

講師紹介

小松 道男 氏 (こまつ みちお)

小松技術士事務所
所長

小松 道男 氏

アルプス電気を経て、1993年に小松技術士事務所を設立。技術士(機械部門)、日本合成樹脂技術協会 理事。プラスチック射出成形金型の開発、射出成形システムの研究、ポリ乳酸(PLA)射出成形ビジネスの事業化、超臨界微細発泡射出成形技術(MuCell)の研究、バイオプラスチック応用技術開発等を展開中。欧米のプラスチック技術、金型技術に精通している。日本、米国、ドイツ、フランス、英国、オランダ、スイス、カナダ、中華人民共和国、韓国で特許権(特許発明総数280個)、意匠権3件、商標権1件を保有。

著書に『事例でわかるプラスチック金型設計の進め方』(日刊工業新聞社)、『プラスチック射出成形金型設計マニュアル』(日刊工業新聞社)、『はじめての金型技術』(共著、工業調査会)、『プラスチック射出成形金型』(共著、日経BP社)、『金型が一番わかる』(共著、型技術協会編)、『インジェクション金型の設計2』(CD-R、NTTデータエンジニアリングシステムズ)など多数。

平成3年技術士第二次試験史上最年少合格(当時。27歳)主な受賞は、日本機械学会畠山賞、公益財団法人中部科学技術センター振興賞、日本合成樹脂技術協会特別会員、LAUNCH:BEYOND WASTE Forum,Innovator of Innovators(NASAジェット推進研究所にて、米国ベンチャー企業Co-Founderとして)など。型技術協会会員、プラスチック成形加工学会会員、SPE(Society of Plastics Engineers、USA)会員。福島高専非常勤講師、元仏Rhône-Alpes州クラスター親善大使。K2013国際ゴム・プラスチック専門見本市 Japan Technology Forum(ドイツ)にて基調講演、PLASTIPOLIS FORUM 2014(フランス)ではInternational sectionにて講演。

概要

日時: 2017年02月24日(金)10:00~17:00(開場09:30予定)
会場: Learning Square新橋 4F(東京・新橋)
主催: 日経ものづくり

受講料(税込み)

  • 一般価格:49,800円
  • 会員・ 読者価格:43,200円
  • 日経ものづくり+日経テクノロジーオンラインセット購読付申し込み:56,000円
  • 日経テクノロジーオンライン有料会員サービス付申し込み:53,000円
  • ※お得な複数名同時申込もできます。詳細は青いお申し込みボタンをクリック

プラスチック射出成形金型

本セミナーの実践的参考書として最適な書籍「プラスチック射出成形金型」と、あわせてお申し込みいただけます。(書籍は、当日受付にてお渡しします。)

  • セミナー一般価格+書籍: 55,971円
  • セミナー会員・読者価格+書籍: 48,137円
  • ※購読付きの書籍同時申込プランも選べます。
■会員・読者価格
「会員・読者価格」は、日経テクノロジーオンライン有料会員(年払いのみ)、または、日経エレクトロニクス、日経ものづくり、日経Automotive定期購読者の方(日経テクノロジーオンライン有料会員とのセット購読の方を含む)が対象です。
■複数名同時申込価格
開催日の3日前(土日・祝日がある場合はその前日)に受付を終了させていただきます。
  • ※ 受講料には、昼食は含まれておりません。
  • ※ 満席になり次第、申込受付を締め切らせていただきますので、お早めにお申し込みください。

プログラム詳細

10:00 - 17:00

【1】軽量化技術

航空機部品や船舶部品、次世代自動車、高速鉄道車両などではエネルギー効率を高めるために強度を確保した部材の軽量化が重要になります。軽量化実現には素材の比重が小さな物質、例えば炭素繊維の活用が進められています。一方で、部品の構造を中実体から多孔体へ変えることによる軽量化プロセスも現実的な取り組みです。さらにプラスチックの薄肉化も軽量化には有効です。これらの取り組み事例、例えば超臨界微細発泡射出成形法、電磁誘導金型急加熱射出成形法について解説します。

【2】新素材活用

プラスチックは、その化学構造が全く新しい素材が世界で多数研究開発が行われています。これらの素材には機械強度、光学特性、柔軟性、電気絶縁性、耐熱性などの従来素材が欠けていた物性を実現できるものがあります。新素材の登場によってプラスチック部品のデザイン自由度は広がり、新製品の可能性が高まります。ユニークな特性を発揮する新素材の活用事例について解説します。

【3】生産性向上

プラスチック射出成形では成形サイクルの短縮化や多数個取り、異材質複合成形などにより生産性を飛躍的に向上させることができます。超多数個取りバルブゲートシステムはメガ生産ではずば抜けた生産性向上を約束します。成形機や金型内部にセンサーを搭載して品質やプロセスをモニタリングや制御する取り組みも生産性向上に効果があります。1mを越える大型成形品から重量5/10000g級のマイクロ成形品まで、実際の射出成形加工の実例を臨場感あふれるダイナミック映像でビジュアル解説します。

【4】複合構造体

単一のプラスチック素材だけでは必要な機能を実現できない場合には、異種の素材と複合化させた構造体を採用する場合があります。例えばプラスチックにガラス繊維や鉱物粉をコンパウンドさせる方法は従来から多用されています。プラスチック、無機物、天然繊維、エラストマーなど様々な複合構造体の先進事例について紹介します。

【5】環境対応技術

環境対応技術の中には電動式射出成形機による省エネルギーやホットランナー化によるスクラップレス化、成形品を分解しやすくする製品設計技術など多面的なアプローチがあります。環境対応技術についての先進事例を紹介します。

【6】金型技術

新素材や新成形法に対応するために金型は日進月歩で改良が加えられています。金型の構造、精密加工、アタッチメント、表面処理、加熱冷却制御など細かな部分で工夫がなされています。欧米の金型技術の最新事例を解説します。

【7】大学・公的研究機関の取り組み

欧米では大学にプラスチック製品開発や射出成形プロセスを専門とする学部が多数存在し、国家プロジェクトや民間企業との共同研究等が盛んに行なわれています。アジアや南米等からの留学生も欧米で多数勉強をしており、ワールドワイドな意見交換や市場情報が融合する場所にもなっています。それらがきっかけとなり世界的な視野が広くなるケースもあります。欧米の大学・公的研究機関の取り組み事例について紹介をします。

【8】バイオプラスチックの展望

世界のプラスチック生産量は、2億8000万t/年であり、その7.1%(約2000万トン)が海洋に流入していると考えられています。これらの廃棄樹脂は、劣化や波浪による粉砕でマイクロプラスチックとなり、鳥類や魚貝類の体内に蓄積されることが分かってきました。また、石油由来樹脂の製造過程で除去しきれなかった重金属や海水中のPCBを吸着して有害物質として濃縮される事象については、日本でも注目が集まり始めています。2016年のG7伊勢志摩サミットでも海洋ゴミ(Marine Litter)問題が取り上げられました。フランスでは2020年1月から使い捨て食器は全て50%以上の生分解性素材の使用義務化法律を制定しました。地球温暖化条約パリ協定の発効により世界各国は温暖化対策を実施する方向で取り組みをスタートさせようとしています。欧米での植物由来・生分解性プラスチック等の展望を解説します。

  • ※【1】~【8】のセッションは動画編集等の都合により順不同となりますので予めご了解下さい。
  • ※途中、昼休憩と午後の小休憩が入ります。
  • ※講演時刻等、随時更新いたします。また、プログラムは変更になる場合があります。あらかじめご了承願います。
■受講料のお支払い
≪1名でお申し込みの場合≫
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お支払い方法が「請求書」の場合、お申込筆頭の方に、後日、筆頭の方の受講券と全員分の合算請求書を郵送いたします。
ご入金は銀行振込でお願いいたします。なお、振込手数料はお客様のご負担となりますので、あらかじめご了承ください。
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 筆頭の方は、2人目以降の方に、「登録完了メール」の転送をお願いいたします。
■お申し込み後のキャンセルおよび欠席など
お申し込み後のキャンセル、ご送金後の返金はお受けいたしかねます。代理の方が出席くださいますようお願いいたします。
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講師等の急病、天災その他の不可抗力、その他やむを得ない事情により、中止する場合があります。この場合、受講料は返金いたします。
■最少開催人員
15名。参加申込人数が最少開催人員に達しない場合は、開催を中止させていただくことがあります。