本講座では、IoT時代の機器設計・開発に欠かせないRF回路やRF部品を使いこなす上で必要な、基礎知識や設計方法を習得することができます。RF CMOSを用いた低雑音増幅器(LNA)と電圧制御発振器(VCO)を中心に、その基礎から回路設計の実際に至るまでを、事例を基にご説明します。

LNAは、増幅機能の他にアンテナなどの外部回路とのインピーダンス整合、帯域制限など、場合によっては可変利得機能まで求められる多目的な回路です。VCOは、周波数変換のためのローカル信号を生成します。人間にたとえれば心臓に相当する部分であり、発振停止に陥ってはなりません。さらに、MOSFETではフリッカー雑音により、低オフセット周波数で位相雑音が劣化するという問題もあります。そして、VCO/位相同期回路(PLL)の搬送波対雑音比(C/N)は通信品質を左右する重要な指標となります。ここでは、それぞれの回路の事情を踏まえて、その設計指針や設計手順についてご説明します。

後半では、RF回路設計のためのEDAツールを紹介します。EDAツールが思い通りに動かない場合にも対応できる力が身に付くように、ツールの原理から解説します。また、だれでもどこでも使える無料(オープンソース)の回路設計EDAツールを実例を交えながら紹介します。

本講座では、電気回路の復習も行いながら、RF回路設計のコンセプトを習得していただけるよう工夫したいと考えています。

この講座は、群馬大学 大学院 理工学府(電子情報部門)教授である小林春夫氏の監修のもと、アナログ回路設計の再入門講座として、デバイス、モデリング、回路、レイアウトからシステム、測定までをテーマにした一連の講座群のひとつです。

【受講効果】

  • RF回路やRF部品を使いこなす上で必要な、基礎知識や設計方法の習得できます。
  • 低雑音増幅器(LNA)と電圧制御発振器(VCO)を中心に、それぞれの回路の事情を踏まえて、その設計指針や設計手順について理解できます。
  • RF回路設計のためのEDAツールについて、思い通りに動かない場合にも対応できる力を身に付けます

講師紹介

馬場 清一 氏 (ばんば せいいち)

豊橋技術科学大学研究推進アドミニストレーションセンター
科学技術コーディネーター

1984年3月豊橋技術科学大学大学院工学研究科電気・電子工学専攻修了。同年4月三洋電機株式会社入社、化合物半導体のデバイスプロセス、回路設計、高周波計測技術の研究開発に従事。1990年3月株式会社ATR光電波通信研究所に出向、超小型MMIC回路技術、光集積回路、光ファイバ通信技術の研究に従事。1994年3月三洋電機に帰任、移動体通信用GaAs IC、Si-bipolar IC、RFCMOS回路技術の開発、事業化に従事。2012年度、2013年度群馬大学大学院工学研究科客員教授を兼任、RF回路・システム設計技術の指導にあたる。2001~2010年半導体理工学研究センター(STARC)客員研究員を兼任。2014年1月半導体事業の構造改革に伴い三洋半導体株式会社を退職、同年2月より豊橋技術科学大学研究推進アドミニストレーションセンターにて科学技術コーディネーターとして研究大学強化促進事業に従事。

森山 誠二郎 氏 (もりやま せいじろう)

(株)Anagix
代表取締役

1978年京都大学大学院修士課程電気工学第2専攻修了
1978年から2002年(株)東芝においてアナログCADの研究開発、利用技術開発に従事
(1989-1990:Analog Alliance参加のため米国Cadence社駐在)
2002年から2004年イノテック(株)でCadence EDAの技術営業に従事
2004年から2009年米国PDF Solutions社で統計的PDK開発に従事
2009年1月(株)Anagix社創立(資本金:500万円)
現在は同社代表取締役

概要

日時: 2016年12月16日(金)10:00~17:00(開場09:30予定)
会場: 化学会館 7F(東京・御茶ノ水)
主催: 日経エレクトロニクス

受講料(税込み)

  • 一般価格:54,000円
  • 読者価格:43,200円
■一般価格
一般価格には「日経エレクトロニクス購読(最新号より13冊)」、「日経ものづくり購読(最新号より13冊)」、「日経Automotive購読(最新号より10冊)」のいずれかお選びの雑誌(いずれも月刊)が含まれます。 ご送本開始は開催後になります。
■読者価格
「日経エレクトロニクス」「日経ものづくり」「日経Automotive」定期購読者(いずれも「日経テクノロジーオンライン有料会員セット」での購読を含む)、「日経テクノロジーオンライン」有料年間購読者は、「読者価格」でお申し込みいただけます。
  • ※受講料には、昼食は含まれておりません。
  • ※一般価格に含む雑誌購読を登録させていただく方には、各誌が配信している無料メルマガ(日経エレクトロニクスニュース、日経ものづくりNEWS、日経Automotive NEWSのいずれか)を配信設定いたします。
  • ※満席になり次第、申込受付を締め切らせていただきますので、お早めにお申し込みください。

プログラム詳細

10:00 - 15:00

1.はじめに(馬場)

・無線通信の歴史
・電気回路の復習

2.低雑音増幅器(LNA)(馬場)

・カスコード型LNA
・回路設計の実際(直流動作点、整合回路、雑音整合)

3.低位相雑音発振器(馬場)

・LC共振型VCO
・回路設計の実際(負性抵抗、共振回路、発振条件、低位相雑音化、周波数可変)

4.その他の機能回路(馬場)

・ミキサー
・1/2分周器
・可変利得回路

15:00 - 17:00

5.RF回路設計EDAツール(森山)

・回路シミュレータの基礎
・オープンソースのEDAツールの紹介

  • ※途中、昼休憩と午後の小休憩が入ります。
  • ※講演時刻等、随時更新いたします。また、プログラムは変更になる場合があります。あらかじめご了承願います。
■受講料のお支払い:
お支払い方法が「請求書」の方には、後日、受講券・請求書をご郵送いたします。
ご入金は銀行振込でお願いいたします。なお、振込手数料はお客様のご負担となりますので、あらかじめご了承ください。
「クレジットカード支払」の方には、受講券のみをお送りいたします。
■お申し込み後のキャンセルおよび欠席など:
お申し込み後のキャンセル、ご送金後の返金はお受けいたしかねます。代理の方が出席くださいますようお願いいたします。
会場までの交通費や宿泊費は、受講される方のご負担となります。講師等の急病、天災その他の不可抗力、その他やむを得ない事情により、中止する場合があります。この場合、受講料は返金いたします。
■最少開催人員:
15名。参加申込人数が最少開催人員に達しない場合は、開催を中止させていただくことがあります。