2016年8月まで下降が続いていた半導体メモリーの価格は、昨年秋から反転を始め、2017年第1四半期も強含みで推移している。2G DRAMは2016年7月に1.03ドル(東京での大口需要家向け出荷価格の平均値、以下同)まで下げていたが、2017年3月末に1.55ドルと、半年で約50%値上がりした(図1)。

図1 DRAM 2Gビット DDR3型の価格推移
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 4G DRAMもほぼ同様の動きで、2016年7月に1.77ドルだったものが、2016年11月以降、急上昇して2ドル台を超え、2017年3月まで3ドルを続けている。昨夏に比べ69%値上がりした(図2)。2G品も4G品も、2015年夏の価格水準に戻ったと言える。

図2 DRAM 4Gビット DDR3型の価格推移
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 昨秋からのDRAM価格の上昇は、世界的なスマホ需要の拡大が要因である。中でも中国製スマホメーカーが64Gバイトや128Gバイトと言った大容量メモリー搭載の上位機種の生産を増やしていることが大きい。韓国Samsung Electronics社の「Galaxy Note7」が電池の発火問題で発売中止となったことを受けて、代替品となる上位機種を増産していると見られる。

図3 フラッシュメモリー NAND型32Gビットの価格推移
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 NAND型フラッシュメモリーの32Gビット品の価格は、2015年9月末から1年間、2.05ドルから2.0ドルで安定していた。しかし、これもDRAM同様、昨年7月から上昇に転じ、2017年3月末の価格は2.65ドルと33%値上がりした(図3)。64Gビット品についてもほぼ同様で、長期間2.3ドルで安定していたものが、昨年7月から上昇を始め、2017年3月末には3.7ドルと60%値上がりした(図4)。

図4 フラッシュメモリー NAND型64Gビットの価格推移
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 NAND型フラッシュメモリーの主要用途もスマートフォンで、中国メーカーを中心に需要が旺盛である。2016年の世界のスマホ出荷台数は14億9500万台と、2015年を5%上回った模様(米Gartner社調べ)。米Apple社の「iPhone7」をはじめとしたメモリー使用量の多い機種の販売が好調で、市場を引っ張っている。スマホ以外にも高性能パソコン用SSDやデータセンター用のSSDなどでも、フラッシュメモリーの需要は強く、品薄感が続いている。

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