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「N-1電制」で再エネ40GWの追加接続が可能、2022年度に本格運用

2019/01/02 06:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 経済産業省・資源エネルギー庁は12月26日、再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会を開催し、「日本版コネクト&マネージ(C&M)」の効果と今後の実施スケジュールなどに関して公表した。

 「日本版C&M」とは、現状の電力系統に大幅な投資をせず、運用方法の工夫によって再エネの接続を促進する手法。具体的には、(1)実態に近い想定で空き容量を算定する「想定潮流の合理化」、(2)緊急時用の枠を活用し、事故時に瞬時遮断する「N-1電制」、(3)混雑時の出力制御を前提に新規に接続する「ノンファーム型接続」――の3つがある。

 会合では、まずこれらの効果について電力広域的運営推進機関が公表した。すでに2018年4月から実施している「想定潮流の合理化」では、約590万kWの空き容量の拡大を確認した。また、2018年10月から一部で実施している「N-1電制」では、約4040万kW(約40.40GW)もの接続可能な容量を確認したという。

 N-1電制の本格適用は、緊急時に、本来N-1電制の対象となり得る多数の電源を遮断し、電源制限(電制)する代わりに、別の電源を「身代わり」で電制させ、その機会損失の費用を事後的に精算する仕組みを想定している。

N-1電制の本格運用の仕組みイメージ
(出所;電力広域的運営推進機関)
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 広域機関では、「N-1電制」の本格的な適用に向けたスケジュールを公表した。それによると、2019~20年度に具体的な改定内容について検討しつつ、精算システムを開発し、2022年度に本格的な運用を開始するとした。

N-1電制の導入スケジュール
(出所;電力広域的運営推進機関)
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 一方、「ノンファーム型接続」に関しては、「配電系統を含めた仕組みは海外でも例がなく、システム開発に相当程度の時間がかかる。洋上風力などでニーズのある基幹系統でのノンファーム型接続を先行して検討してはどうか」(広域機関)とし、具体的な導入スケジュールを示さなかった。

 これに対し、委員からは、「小規模なバイオマス発電など、配電系統でのノンファーム型接続への期待は大きい。配電系統を含めたノンファーム型接続についても、積極的に検討してスケジュールを示してほしい」など、ノンファーム型でも範囲を広げて早期の実現を目指すべきという意見が相次いだ。

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