エーオンの太陽光パネル「出力保証保険」、中国LONGi への審査完了

2018/12/30 11:16
工藤宗介=技術ライター
LONGi Solarの太陽光発電プロジェクト
(出所:LONGi Solar)
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 エーオンジャパン(東京都千代田区)と第三者認証機関であるテュフ ラインランド ジャパン(横浜市)は12月19日、太陽光パネルメーカーの出力保証をバックアップする新たな保険スキームについて、初採用メーカーである中国LONGi Green Energy Technologyへの審査が完了したと発表した。

 これによりLONGiは、国内においてエーオンによる「出力保証をバックアップする保険」に加入できる高信頼性パネルを提供する。

 このサービスの正式名称は、「太陽光パネルの長期信頼性評価に基づく出力保証をバックアックする保険スキーム」の「メーカータイプ」。特定の型式パネルを事前にメーカーの費用負担で第三者機関が審査する。今回は、テュフ ラインランド ジャパンが担当した。

 審査項目は、「部材・設計の信頼性審査」「製造プロセスの信頼性審査」「完成品の性能・長期信頼性・安全性試験」などで、パネルの初期性能、長期信頼性と安全性を総合的に評価する。

 具体的には、IEC規格を補完する厳しい試験を実施する。例えば、実環境下における主な出力低下要因であるパネル内部の電極の断線やはんだ接合部の劣化を評価する高加速温度サイクル試験では、IEC規格の約6倍の試験期間に相当する、実環境約20年相当の長期信頼性を評価するという。

 エーオンジャパンは、それらの評価に応じて保険を手配する。審査を通過したパネルの評価結果により、概算保険料がすぐに分かり、太陽光発電の事業主は少ないコストと短い審査期間で保険に加入できるという。

 今回、LONGiの特定型式の太陽光パネルを評価した結果、長期信頼性・安全性を確保するために必要と考えられる一定の要求事項を満たしており、一般的な出力保証(初年度出力低下3%以内、年劣化率-0.7%以内)を逸脱する可能性が低いことを確認した。特に、高加速温度サイクル試験での出力低下量が少なく、過去最高クラスの試験結果という。使用部材や製造工場を審査された特定形式のパネルが保険対象になる。

 一般的に太陽光パネルメーカーは、独自の製品評価に基づいた25年の出力保証を行っているが、その客観性は疑問視されている。また、固定価格買取制度(FIT)の売電単価の低下に伴い製品の品質や信頼性を犠牲にしたコストダウンを不安視する声もある。両社は、今回の保険スキームが日本市場で認知され、対象パネルを採用した発電所が、安全かつ信頼性が高く資産価値に優れると評価されることを目指す。