旭電業第二本社ビル
(出所:太陽工業)
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同ビルに設置されたシースルー太陽電池
(出所:太陽工業)
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遮光・遮熱効果もある
(出所:太陽工業)
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 テントなど膜状構造物メーカーの太陽工業(東京都世田谷区)は11月22日、同社の販売するシースルー型太陽光パネルを壁面ガラスとして採用したビルが、完工したと発表した。光を透過する薄膜太陽電池で、遮光・遮熱効果もあるという。

 シースルー型太陽光パネルを導入したのは、今年9月岡山市内に竣工した旭電業(岡山市)の第二本社ビル。南と東の全面に採用した。ガラス壁面に太陽電池を設置した事務所ビルとしては日本最大の規模という。東面(幅約40×高さ約16m)に646枚、南面(幅約14×高さ約16m)に221枚を設置した。最大出力は40.78kW。

 屋上設置分を含めた太陽光発電の合計出力は76.48kWになる。発電電力は、ビル内の電気機器で自家消費し、余剰分は売電する。竣工後から現在までに発電電力の約16%を売電しており、日照時間の長くなる夏季には売電する割合が増えるという。

 壁面に導入した太陽光パネルは、薄膜太陽電池にスリットを入れて可視光を10%透過させた。晴れていれば昼間の照明はほぼ不要で、同時に遮熱効果も備え、日射熱を90%以上カットする。紫外線も99%カットし、室内の家具や資料を紫外線による劣化から保護する機能もある。断熱複層ガラスの構造で結露防止や断熱効果も期待できるという。

 太陽工業は、1996年からシースルー太陽光パネルの販売を開始し、これまで各種公共施設や大型商業施設を中心に約200件の導入実績がある。今後は、従来の公共施設に加えて民間ビル市場に展開し、ZEB(ネット・ゼロエネルギービル)を目指す建物への採用を目指す。