講演の様子
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 2016年12月14日に始まった、IoTやユビキタスコンピューティングに関するイベント「2016 TRON Symposium –TRONSHOW-」の基調講演で、TRONプロジェクトを率いている坂村健氏(東京大学教授)が、IoTが今後進み得る方向を語った(関連記事1関連記事2関連記事3)。キーワードで言えば「IoTからIoSへ」「リアルタイム&オープンデータ」「CRMからVRMへ」である。

 「IoTからIoS」の「S」とはサービスである。IoTで物をインターネット接続しているのに加えて、人をインターネットに接続するようになり、物と人とを合わせたインターネット化を束ねるのが、サービスのインターネット「IoS」と言う。例えば配車サービスは、物(自動運転車両)と人(乗客や運転手)の双方を対象としており、IoSの一形態となる。IoSでは、2020年に東京五輪があることからICTによる「おもてなし」の実現を直近の目標とする。観光のみならず、サービスロボットによる執事サービスや介護サービスにもつなげられる。

 「リアルタイム&オープンデータ」とは、時々刻々と集まるセンサー情報をはじめとするリアルタイムデータと、電車の経路情報や運行状況など公共機関が管理していて公開されるようになったオープンデータである。オープンデータには官公庁の人口統計なども含まれる。これまでは官公庁が非公開にしていたり公開していたりしても紙面やPDF形式だったことが多く、コンピューターがネットワークを介して容易に読み取れるデータにするよう、坂村氏らは関係機関に働きかけている。リアルタイムデータとオープンデータの双方をAI(人工知能)などで分析して活用することが、IoSの高度化につながるとみる。

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