2018年7月、生活環境保全協定に調印後、握手をする関係者(出所:シンエネルギー開発)
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 中部電力、東急不動産、三菱 UFJ リース、シンエネルギー開発(群馬県沼田市)の4社は、鳥取県米子市の和田浜工業団地で出力54.5MWのバイオマス発電所を建設する。東洋エンジニアリングがEPC(設計・調達・施工)サービスを受注した。

 発電所名は「米子バイオマス発電所」。中部電力、東急不動産、三菱 UFJ リース、シンエネルギー開発の4社は、2018年9月27日、事業主体である「米子バイオマス発電合同会社」に匿名組合出資を行うことに合意していた。出資比率は、中部電力、東急不動産、三菱 UFJ リースが各30%、シンエネルギー開発が10%となる。

 2019年9月に着工し、2022年の完成予定。バイオマス専焼で、北米・オセアニア・東南アジアで製造された木質ペレットと、インドネシアやマレーシアのパーム油工場から輸入したパームヤシ殻(PKS)を用いる。

 年間発電量は、一般家庭約12.5万世帯分に相当する約3.9億kWhを見込む。固定価格買取制度(FIT)による売電単価は24円/kWh。

 三井住友信託銀行をアレンジャーとしたプロジェクトファイナンスを組成した。山陰合同銀行、鳥取銀行、NTTファイナンス、中国銀行、足利銀行、山口銀行などが参加する。

 同発電事業は、シンエネルギー開発がプロジェクト開発を進めてきた。東急不動産と三菱 UFJ リースは、100%出資子会社を通じて、共同で同事業会社のアセットマネジメント業務を担当する。中部電力とシンエネルギー開発は、プロジェクトマネジメント業務を担う。

 高効率な再熱方式を採用したバイオマス専焼設備を導入する。東洋エンジニアリングが発電設備一式の設計、機器資材調達、建設工事、試運転までを一括請負する。ボイラーは、オーストリアのアンドリッツ製を採用する。

 「米子バイオマス発電所」の建設にあたっては、2018年7月に周辺の大篠津、和田、崎津の3地区自治連合会と生活環境保全協定を米子市役所で締結している。近隣住民の生活環境保全、具体的には大気汚染、水質汚濁、騒音などの公害防止対策を明記した。

 シンエネルギー開発は、バイオマスを中心に再生可能エネルギー事業の開発を手掛けている。これまでに、岩手県野田市で出力14MWのバイオマス発電所を2016年8月に運転を始めた。また、北海道石狩市で50MWのバイオマス発電所を2020年に稼働する予定。

 同社はこのほかにも、山梨県大月市で計画していた11.5MWのバイオマス発電事業を2015年4月に大林組子会社の大林クリーンエナジーに売却した。同発電所は、2018年8月から稼働している。