経済産業省は12月5日、事業用太陽光の長期未稼働案件への措置(制度改正)に関し、パブリックコメントや業界団体・自由民主党再生可能エネルギー普及拡大議員連盟などからの要望を踏まえ、開発の進んだ大型案件に配慮した修正内容を公表した。

 これにより、着工済みの大型案件に対する事業性低下への影響はかなり小さくなったものの、固定価格買取制度(FIT)自体への信頼が揺らいだことから、今後のFITを活用した再エネプロジェクトへの投融資に影響が残る可能性もある。

 今回の修正で、2MW以上の特別高圧送電線に連系する大型案件(以下、特高案件)に関しては、買取価格が維持される要件の期限を6カ月延ばすとともに、「本格的に着工している案件」については、一定の要件を満たせば、措置の対象から外すことにした。

 未稼働案件に対する措置の原案は10月15日公表にされていた。買取価格40円・36円・32円/kWh(2012~14年度認定)の未稼働案件で運転開始期限の付いていないものを対象に、新たに1年の運転開始期限を設定したり、「系統連系工事の着工申し込み」(以下、「着工申し込み」)の受領時期によって買取価格を変更(減額)したりするもの。具体的には、「着工申し込み」を2019年2月1日までに電力会社に提出し、3月31日までに受領されれば買取価格は維持されるが、間に合わなければ、21円/kWhに下がるとしていた。

 12月5日公表された修正内容では、「開発工事に真に着手済みであることが公的手続きによって確認できる大規模案件(2MW以上)」については、今回の措置の対象外とし、買取価格は維持され、運転開始期限も設定されない。

 この場合の「公的手続き」とは、「2018年12月5日時点で、電気事業法に基づく『工事計画届出』が受理されていること」とした。

 ただし、12月5日時点で「工事計画届出」が受理されていなくても、以下の場合、一定の猶予を設けた。2018年12月5日時点で、「林地開発許可」を取得し「林地開発行為着手届出」が受理されており、2019年9月30日までに「工事計画届出」が受理され、同年10月31日までに電気工作物の設置工事に着手したことが確認できたもの。また、林地開発許可対象外の場合、2018年12月5日時点ですでに開発工事に本格着手していることが法令に基づく公的手続きによって客観的に証明できるもの―――とした(図1)。

図1●修正後の措置の対象と「本格着工済み案件」の要件と例外
(出所:経産省)
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