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国内初の広域連携型SIBでがん検診を促進

キャンサースキャンや広島県域6自治体など

2018/12/03 14:30
近藤寿成=スプール

 キャンサースキャンとケイスリー、社会的投資推進財団、広島銀行、みずほ銀行、ミュージックセキュリティーズは、広島県域6自治体(尾道市、庄原市、竹原市、福山市、府中市、三次市)の広域圏で導入する「大腸がん検診受診勧奨事業」において、成果連動型委託契約の手法の1つである「ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)」を組成した。がんの早期発見による健康寿命の延伸や生活の質の向上を目的として、広島県域6自治体の国民健康保険者を中心に大腸がん検診の受診勧奨を行う。

事業の実施体制
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 SIBは2010年にイギリスで始まった成果連動型の仕組み。民間の資金やノウハウを活用して革新的な社会的課題解決型の事業を行い、行政はその事業成果に応じて成果報酬を支払う。行政は財務的リスクを抑えながら民間の効果的な取り組みを活用でき、事業者は成果を重視した柔軟なサービスを提供できる。資金提供者にとっては、社会的課題を解決する事業へ参画できるとともに、経済的リターンも得られる機会となる。

 今回の事業では、SIB導入を前提とした予算が2018年3月に広島県および広島県域6自治体で成立したことに基づき、広島県とキャンサースキャンが成果連動型支払契約を締結した。社会的投資推進財団と広島銀行、みずほ銀行、および一般の個人投資家(ミュージックセキュリティーズ仲介によるクラウドファンディング)が事業導入のための資金を提供する。ケイスリーは全体設計およびコーディネーターの役割を担う中間支援組織としてSIB導入を推進し、キャンサースキャンは民間事業者として事業を実施する。

事業の支払イメージ
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 今回の特徴としては、広域連携によるSIB導入、クラウドファンディングを活用した成果連動型の資金調達、メガバンクと地方銀行が連携した地域課題の解決などが挙げられる。複数年かつ成果連動型支払契約による本格的な広域連携によるSIB 導入は国内初という。今後は、自治体の規模に関係なく、社会的課題の解決に向けたSIB等成果連動型官民連携手法の活用が期待される。なお、Webサイトでクラウドファンディングによる資金募集も開始された。

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