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ヒーポン給湯機を活用した「DRサービス」、太陽光の余剰に対応

中部電力とデンソーがメニュー化

2018/12/03 11:55
工藤宗介=技術ライター、金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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CO-エネの仕組み
(出所:中部電力、デンソー)
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 中部電力とデンソーは11月29日、家庭用のヒートポンプ給湯機や全館空調を活用して地域の電力需要を調整するデマンドレスポンス(DR:需要応答)をサービス化すると発表した。

 サービス名は、「CO(コ)-エネ」で、2019年2月1日から開始する。中部電力の提供する顧客参加型取引サービス「これからデンキ」のメニューのひとつとする。

 電力使用量の多い夏場の時間帯や太陽光発電の発電量の多い時間帯など電力の需給バランスを調整したい場合に、家庭に設置されたHEMS(住宅エネルギー管理システム)を通じてヒートポンプ給湯機の運転時間や全館空調の温度を自動制御する。家庭の電力制御の対価を「買取額」として翌々月の電気料金に充当する。

 例えば、電力需要が多い夏のピーク時に全館空調の設定温度を1度上げて発電所の稼働を抑制(下げDR)したり、電力需要が少ない春や秋の休日にヒートポンプ給湯機の沸き上げ時間を昼間にシフトすることで太陽光発電の電力を利用(上げDR)する。

 普及の進んだヒートポンプ給湯機を昼に運転し、春秋の昼間軽負荷期の需要を増やすことで、今後、太陽光発電が大量に導入された場合に、同発電に対する出力抑制(出力制御)を減らせる可能性もある。

 サービス対象はデンソー製のHEMSおよび全館空調またはヒートポンプ給湯機(商品名・エコキュート)を持つユーザー(トヨタホームブランド製品を含む)。基本分の買取額は月額50円。コントロール分の買取額は、全館空調が30分あたり10円、ヒートポンプ給湯機が同20円。

 両社は、DRサービスの提供やVPP(仮想発電所)の構築に向けてエネルギー管理システムを共同開発し、トヨタホーム(名古屋市)の協力を得て1月から豊田市などで実証実験を進めてきた。今後、蓄電池やEV(電気自動車)・PHV(プラグイン・ハイブリッド車)を制御対象に追加するなど、電力需要に対する調整力を確保していく予定。

 ヒートポンプ給湯機の昼運転は、固定価格買取制度(FIT)の買取期間の終了した「卒FIT」住宅太陽光の自家消費量の拡大手法としても注目されている(関連記事:卒FITで「太陽光連携型ヒーポン給湯機」に脚光、富士経済が予測)(関連記事:パナソニック、太陽光でお湯を沸き上げ、「FIT切れ」に対応)。

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