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経産省、斜面や土地改変部への太陽光設置に新たな技術基準も

浸水やパネル自体の耐風圧への対応も検討、今夏の被災調査から方針

2018/11/29 17:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 経済産業省・新エネルギー発電設備事故対応・構造強度ワーキンググループ(WG)は11月26日に会合を開き、今夏の自然災害で損傷した太陽光発電設備(連系出力50kW以上)の被害状況に関する調査結果を報告し、「斜面や土地改変した場所への発電設備の設置に技術基準を検討する」などの対応策を示した。

 報告のあった事故件数は、西日本豪雨(平成30年7月豪雨)・19件、台風21号・23件、北海道胆振東部地震・3件、台風24号・3件だった。このうち、被害の多かった西日本豪雨に関しては、報告対象外の被害も含めて50kW以上の6282件を調査し、そのうち4987件から回答があり、被害件数は123件と判明した。

西日本豪雨に伴う被害に関する調査結果
出力50kW以上の太陽光発電設備、事故報告対象以外の被害を受けた設備も対象に含む(出所:経産省)
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 西日本豪雨の被災件数123件のうち、法面や設置面など敷地被害が103件(敷地被害のみ77件)、設備被害が46件(設備被害のみ20件)だった。敷地、設備とも被害のあったのは26件だった。

 敷地被害のうち法面被害・57件、設置面被害・63件で、23件は豪雨以前から割れや出水などの問題があったという。ただ、基礎自体に被害のあったケースは18件に留まった。

 設備被害では、太陽光パネル、架台、パワーコンディショナー(PCS)のそれぞれに約20件の被害があった(重複あり)。

 また、被災した123件について追加調査したところ、回答数117件のうち、敷地被害は89件で、そのうち設置面の斜度5度以上が33件、設置時に土質調査を行っていた案件は34件と半数以下だった。また、水没被害は21件で、そのうちハザードマップ上の浸水想定地区だった案件は12件で半数を超えていた。

 同WG事務局では、敷地被害が多く、その過半が法面被害であることから、「自然地形を改変した場所に被害が発生しやすいのではないか」と推測している。

西日本豪雨で被災した斜面設置の太陽光発電所
(出所:日経BP)
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