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「リーフ」の蓄電池をカスケード利用、中古EV→定置型→再製品化

2018/11/27 09:45
工藤宗介=技術ライター
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EVカスケードリユースモデル
(出所:3社共同のニュースリリース)
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EVカスケードリユースモデルの将来構想
(出所:3社共同のニュースリリース)
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 日産自動車と住友商事、住友三井オートサービス(東京都新宿区)の3社は11月20日、中古電気自動車(EV)の新たな二次利用を促進する「EVカスケードリユースプロジェクト」を開始したと発表した。中古車としての再使用のほか、EVの蓄電池を定置型として再使用するなど、ライフサイクルを通じてEVのカスケードリユース(段階的な再使用)を目指す。

 同プロジェクトでは、EVカスケードリユースのモデルサイクルの構築を目指す。リユースEVは、新車時と比較して電池容量が低下している場合でも限られた区間内では車両として活用できる。また、一定残量以上の電池パック(複数個のモジュールにセンサーやコントローラーを接続してケースに収めたもの)は、系統安定化用の定置型蓄電池として使える。さらに、モジュール単位で再製品化することで、さまざまな用途の電池に利用できる。

 顧客の要望に応じてEVの選択肢を広げ、EV利用を促進することでCO2排出量削減に貢献するとともに、停電などの非常時における電源車としての使用も促進する。第1弾として、10月に千葉市内にある大規模工場の構内車として「日産リーフ」のリユース車両22台を同スキームの活用で導入した。うち2台については、フォーアールエナジー(4R、横浜市)製の再生蓄電池を搭載した。

 4Rは、EV蓄電池の二次利用を目的に日産自動車と住友商事が共同出資して2010年に設立した。2013年に大阪夢洲で、2015年には甑島で大型EVリユース蓄電システムの実証事業を実施。また、甑島ではEV(eNV-200)を40台導入して島の中にEV蓄電池の循環モデルを構築した(関連記事:甑島で生まれる新・蓄電池ビジネス)。2018年には長崎県諫早市でEV・再生可能エネルギー・EVリユース蓄電池システムを導入したスマート工場モデルを構築している(関連記事:リユース蓄電池と太陽光を連携、日本べネックスが工場で)。

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