大東温泉シートピアに設置したハイブリッドモジュール試験システム
(出所:NEDO)
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 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)と日清紡メカトロニクスは11月24日、「熱電ハイブリッド太陽光パネル」を開発し、静岡県掛川市の大東温泉シートピアで実証試験を開始したと発表した。

 「熱電ハイブリッド太陽光パネル」とは、太陽光による発電と、太陽熱による温水製造の2つの機能を持つ太陽エネルギー利用設備で、今回、設置したシステムは、発電効率と集熱効率の合計が78.0%(発電効率15.5%、集熱効率62.5%)の性能を持つという。

 実証では、新開発したハイブリッドパネルを140枚組み込んだ日本最大規模の試験システムとなる。そのうち112枚のハイブリッドパネルには水道水を通水・昇温させ、既設温水設備に供給する。残りの28枚には、温泉水を通水・昇温させ、40℃以上の温泉水として足湯施設に供給する。

 新開発したハイブリッドパネルは、両面ガラス構造の単結晶シリコン型パネル(160W/枚)で、36枚のセル(発電素子)で構成される。

 裏面の温水製造部は、40mの架橋ポリエチレン管を配した構造になっている。特殊なカーボンブラックを添加したエラストマー材料でこの管を包み込み、渦状に成形した。特殊エラストマー材料の持つ波長変換機能によって、太陽光に含まれる赤外線を水に吸収されやすい遠赤外線に変え、効率よく温水を製造できるという。

 実証試験は、2017年2月まで実施し、発電・集熱システムとしての発電効率、集熱効率、信頼性を検証し、ハイブリッドパネルの製造コスト低減、さらなる信頼性向上などに取り組み、早期実用化を目指すという。