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太陽光「未稼働案件」の2GW超が断念?、制度変更でJPEAがアンケート(page 3)

「開発の熟度により対象から除外」「受領期限の延長」など政府に要望

2018/11/23 21:01
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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JPEAが7つの要望事項

 改正案のルールで現状の買取価格を維持するには、2019年1月下旬ごろまでに「系統連系工事の着工申し込み」を提出し、2019年3月末までに不備なく電力会社に受領されることが必要になる。アンケートで、「着工申し込み」が間に合わない理由を聞いたところ、「林地開発許可・認可」(48件)が最も多く、次いで「農転などの手続き」(12件)だった。林地開発許可を前提にした案件が多くを占めることが伺える(図5)。

図5●「系統連系工事の着工申し込み」が2019年1月下旬に間に合わない理由
(出所:JPEA)
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 そこで、「着工申し込み」の受領期限をどのくらい延ばせば、価格変更を回避できるかを聞いたところ、「2020年3月まで」が18件と最も多かった。2020年3月まで延ばせば、34件中24件が、価格変更を回避できるとの結果だった(図6)。

図6●「系統連系工事の申し込み」の受領期限をいつまで延ばせばよいですか?
(出所:JPEA)
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 また、「着工申し込み」の提出期限をどのくらい延ばせば、対応可能かを聞いたところ、「2020年3月末まで」延ばせば、75件中、54件が対応可能との回答だった(図7)。

図7●「系統連系工事の申し込み」の提出期限をいつまで延ばせばよいですか?
(出所:JPEA)
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 こうしたアンケート結果を踏まえ、JPEAでは、経産省に対し、以下7点の修正要望を出すと公表した。(1)「着工申し込み」の期限については、受領日でなく提出日とすべき。(2)「着工申し込み」の提出期限を少なくとも2020年3月末までに延ばしてほしい。(3)「連系開始予定日」は送配電事業者が機械的に決めるのではなく、すでに合意された日を基本とすべき。(4)買取価格の変更要件である「着工申し込み後の事業計画の変更」に関し、やむを得ない事情や発電事業者の責に寄らない事情などに配慮してほしい。(5)プロジェクトとしての熟度が、ある程度進んでいる場合(例えば、融資契約やEPC契約締結、建設工事の着工など)は、制度変更の対象から外してほしい。(6)環境アセスメントのプロセスにある案件は制度変更の対象から外してほしい。(7)運転開始期限については、「連系開始予定日+3カ月」としてほしい。

 今回の制度変更に関しては、11月21日にパブリックコメントの期間が終了し、その後早い時期に政省令を改正・告示して正式に決定し、2019年1月下旬ごろまでの「着工申し込み」期限を設定するというスケジュールになる予定。パブコメでは、多くの事業者が反対意見を提出しており、今回、業界団体であるJPEAも要望を出したことで、経産省の対応が注目される。JPEAの増川事務局長は、「これだけ大きな影響があることが分かってきたことで、経産省は何らかの修正案を用意しているのではないか」と話している。

■変更履歴
2ページ目の第3・第4段落で、数字の単位を%としていましたが、件です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2018/11/26]
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