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太陽光「未稼働案件」の2GW超が断念?、制度変更でJPEAがアンケート(page 2)

「開発の熟度により対象から除外」「受領期限の延長」など政府に要望

2018/11/23 21:01
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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「3.1GW」は氷山の一角?

 今回、JPEAがアンケートを依頼したのは110社。経産省によると、今回の改正案の対象となる案件は、全体で最大1700万kW(17GW)に上るとしており、JPEAのアンケートが届かなかった開発事業者も多いと見られる。JPEAの増川武昭事務局長は、「今回のアンケートで判明した、影響のある案件数・容量(113件・310万kW)は、氷山の一角である可能性も高い」としている。

 アンケートでは、稼働が遅れている理由を聞いた。最も多いのが「電力会社の連系可能日に合わせた」(24件)、2番目が「林地開発許などの許認可」(19件)、3番目が「造成、建設工事に時間を要するから」(16件)だった。電力会社の連系可能日に合わせて、許認可取得や造成スケジュールを組んできたケースも予想される(図2)。

図2●稼働開始が遅れている理由(件数・回答数96)
(出所:JPEA)
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 今回の制度改正案では、「買取期間の短縮(運転開始期限の設定)」と、一定の条件下での「買取価格の変更(減額)」が適用される。このうち「価格変更の可能性」(回答数109件)については、「確実」(32件)、「極めて高い」(31件)、「高い」(27件)だったのに対し、買取期間短縮(回答数110件)は、「確実」(55件)、「極めて高い」(15件)、「高い」(20件)となり、期間短縮の適用可能性が高いと見ていることが分かった(図3)。

図3●制度改正による価格変更、買取期間短縮の可能性(件数)
(出所:JPEA)
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 一方、稼働できなくなる理由(回答数100件)に関しては、「買取価格が変わるから」が51件、「買取期間が短くなるため」が1件、「買取価格と期間の両方の影響」が48件という回答で、買取価格変更(減額)の影響が圧倒的に大きいことが伺える。

 そこで、買取価格の変更で稼働できなくなる理由を聞いたところ、「造成費・土地代などのコストが高いため」(70件)が最も多く、「融資が受けられなくなるから」(63件)が続いた。40円・36円・32円/kWhの買取価格を前提に造成計画を立てていたり、買取価格の変更がないことを条件にファイナンス契約を結んでいることが多いと見られる(図4)。

図4●買取価格の変更によって稼働できなくなる理由(件数)
(出所:JPEA)
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