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秩父新電力、地域のごみ発電から電力調達、再エネ比率35%

2018/11/21 11:39
工藤宗介=技術ライター
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秩父広域市町村圏組合のごみ焼却施設
(出所:秩父広域市町村圏組合)
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 秩父新電力(埼玉県秩父市)と、秩父市・横瀬町・皆野町・長瀞町・小鹿野町の1市4町から構成される秩父広域市町村圏組合は11月14日、「地域新電力事業に関する協定」を締結した。地域内の再生可能エネルギーを活用したエネルギーの地産地消、資金循環による地域経済の活性化に向けた取り組みを規定した。

 具体的な取り組みとして、秩父広域市町村圏組合は、所管施設において可能な範囲で秩父新電力と電力受給契約を締結。同組合が運営する廃棄物発電(出力1.4MW)から700kWの電力を適正価格で調達し、地域内の公共施設に供給することでエネルギー地産地消を目指す。

 秩父新電力は、電力を適正価格で供給することで地域内の資金循環に寄与する。また、同事業の収益を活用して住民サービスを提供し、地域課題の解決に貢献する。両者は、これらの取り組みによって地域内における二酸化炭素の排出抑制に努めるとしている。

 秩父新電力によると、同社が供給する電力の再エネ比率は当初約35%で、そのほとんどが廃棄物発電からの電力となる見込み。そのほかの電力は東京電力など外部から調達する。同社は現在、地域内の太陽光発電所や水力発電所と電力調達について交渉を進めているが、今後は地域外の再エネ電源も視野に検討を進めていくとしている。

 秩父市内には、太陽光発電などの再エネ発電施設が多数存在するが、そのほとんどの電力は市内で使われず市外に売電されている。また、電気料金の支払いで数十億円が市外の電力会社に流出しているのが課題となっている。

 秩父新電力は、「地域の再エネを地域で利用する」「地域から流出していたお金を地域内で循環させる」ことを目的に、秩父市とみやまパワーHD(福岡県みやま市)が4月4日に設立した。ドイツに1100社以上ある自治体出資の行政サービス会社「シュタットベルケ」の秩父版を目指すと説明している。

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