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スパークスの「再エネファンド」、トヨタに加えメガバンク2行と中電が出資

236億円規模に拡大、太陽光中心に風力、バイオマスを新規開発

2018/11/17 16:05
金子 憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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スパークス・グループが開発・運営する富山県内のメガソーラー
(出所:日経BP)
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 スパークス・グループは11月9日、同社とトヨタ自動車で設立した「未来再エネファンド」に関して、新たに3社が出資し、スパークス子会社のスパークス・アセット・マネジメントが運用を開始したと発表した。

 再生可能エネルギー発電所を投資対象とするファンドで、出資者には、トヨタのほか、新たに中部電力、三井住友銀行、みずほ銀行が加わり、現時点で236億円のファンドとなった。最終的にはファンド規模を300億円まで拡大することを目指す。

 未来再エネファンドは「日本各地における再エネの普及と利用拡大」を基本理念に、太陽光発電を中心に風力、バイオマスなどの再エネ発電所を新規に開発して投資する。運用期間は25年間。投資利回りは、エクイティIRR(内部収益率)で8%を目指す。

 約300億円の投資資金を呼び水にプロジェクトファイナンスを組成し、事業全体の規模は1500億円程度になる見込み。すべてをメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業に換算すると、700MW程度の出力規模に相当するという。

 スパークスでは、トヨタと中部電力、メガバンク2行は、単なる出資者ではなく、金融機関の情報力や電力会社の発電所管理ノウハウなど4社の強みを出し合いながら、連携して新規の再エネプロジェクトを開発・運営していく方針という。

 発電所は、固定買取制度(FIT)を活用して事業化する。太陽光、バイオマスの大規模案件については入札制度による認定取得も検討している。従来、未利用だったパームヤシ空果房(EFB)由来のバイオマス燃料の活用のほか、一般海域での洋上風力発電所の開発にも取り組んでいきたいとしている。

 トヨタは、ファンドで開発した発電所が将来、FIT期間が終了した際、再エネ電源の調達先とすることも想定している。同社は2015年10月に環境負荷低減の目標「トヨタ環境チャレンジ2050」を公表しており、その達成に利用する。工場や電動車、販売店などへ再エネ電力を供給することで、温暖化ガスの排出を抑制することなどを視野に入れる。

 トヨタ環境チャレンジ2050は、2050年までに「新車CO2ゼロ」(グローバル新車平均走行時CO2排出量の2010年比90%低減)、「ライフサイクルCO2ゼロ」(素材製造から部品・車両製造・走行・廃棄までのライフサイクル全体でCO2削減)、「工場CO2ゼロ」(グローバル工場CO2排出ゼロ)など6項目を掲げ、持続可能な社会の実現に貢献するためのチャレンジを行うとしている。

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