自動車技術会が11月17日に開催した、シンポジウム「自動運転実現に向けた最新の技術と取り組み」のパネルディスカッション
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 自動車技術会は2016年11月17日、都内で自動運転時代を展望するシンポジウムを開催した。自動運転で求められる“ぶつからないクルマ”を実現する手段として、人工知能(AI)や高速カメラの活用、自動運転の“副作用”について議論した。

 Preferred Networks最高戦略責任者(CSO)の丸山宏氏は「自動運転の開発にAIの機械学習を適用すると交通事故を99.9%は減らせる可能性はある。ただ、AIは過去の経験に基づいて判断するため、経験したことのない状況では安全性を確保できないという課題がある。現状ではAIで100%の安全性は確保できないだろう」と述べた。

 日本自動車研究所(JARI)代表理事の永井正夫氏は、完全自動運転車を普及させることも大切だが「現在実現している自動ブレーキやESC(横滑り防止装置)などを普及させることでも事故軽減の効果は期待できる」と語る。さらにAIを活用することで、事故件数を減らせる可能性に期待を示した。
 
 日産自動車総合研究所シニアリサーチエンジニアの安藤敏之氏は、市街地で自動運転を実現手段として、高速カメラの活用を挙げる。高速道路と違い、市街地は交差点で信号を認識する必要がある。ただ、信号は、先行車のリアランプや道路の街灯、ビルの看板などと似ており、カメラで見分けることが求められる。見分け方の一つとして、信号は交流電源であるため短時間で点滅を繰り返すが、先行車のリアランプは直流電源であるため点滅しないという特性を利用できるとした。

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