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瀬戸内市の塩田跡地に235MWのメガソーラー完成、稼働済みで日本最大

2018/11/12 17:29
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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竣工式の様子
(撮影:日経BP)
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牛窓オリーブ園から見た235MWのメガソーラー
(撮影:日経BP)
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太陽光パネルはトリナ・ソーラーとインリー・グリーンエナジー製。PCSは、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)と米ゼネラル・エレクトリック(GE)製を導入した
(撮影:日経BP)
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 岡山県瀬戸内市の錦海塩田跡地で建設していた「瀬戸内Kirei太陽光発電所」が完成し、11月9日に竣工式が開催された。太陽光パネルの出力は約235MW、連系出力は186MWに達し、稼働済みのメガソーラー(大規模太陽光発電所)としては国内最大となる。

 2014年11月に着工後、2018年10月1日に商業運転を開始した。固定価格買取制度(FIT)を活用して中国電力に売電する。売電単価は40円/kWh。当初、2019年春に完成との予定を立てていたが、スケジュールよりも約半年早く完成したことになる。

 錦海塩田跡地を再開発するメガソーラープロジェクトは、国内最大級の太陽光発電事業を核に、塩田跡地の浸水対策などを強化する「安全安心事業」、塩性湿地特有の多様な生態系を保全する「環境保全事業」という3つの事業からなる。安全安心事業と環境保全事業については2017年3月までに完了していた。

 プロジェクトの事業体は、特定目的会社(SPC)「瀬戸内 Kirei 未来創り合同会社」で、同SPCには、米GEエナジー・フィナンシャル・サービス、東洋エンジニアリング、くにうみアセットマネジメント、中電工が出資した。総事業費1100億円のうち約900億円を融資で賄った。三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の3行を幹事銀行とした28金融機関が参加したプロジェクトファイナンスを組成した。

 EPC(設計・調達・施工)サービスは、東洋エンジニアリングと清水建設が担当し、太陽光パネルは、中国トリナ・ソーラー製と中国インリー・グリーンエナジー製。パワーコンディショナー(PCS)は、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製(630kW機・146台)と米ゼネラル・エレクトリック(GE)製(1000kW機・94台)を設置した。

 式典には、約200人が参加し、テープカットなどを行った。出席者には、岡山県の佐藤兼郎副知事や瀬戸内市の武久顕也市長など自治体関係者、くにうみアセットマネジメントの山崎養世社長、GEエナジー・フィナンシャル・サービスのスシール・バーマ・マネジメントディレクターなどの事業者のほか、東洋エンジニアリングの永松治夫社長、トリナ・ソーラーの高紀凡(Jifan Gao)会長兼CEO(最高経営責任者)、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)の山脇雅彦社長など施工関係者の幹部が一堂に会した。

 くにうみアセットマネジメントの山崎社長は、「メガソーラー事業は安全安心事業、環境保全事業に続く3つ目の柱。今後は、日本最大の太陽光発電所を生かし、産業観光など街づくりに貢献したい」と挨拶した。武久市長は、「ここまで至るには多くの困難があったが、国の再生可能エネルギー政策の流れにうまく乗り、多くの支援があって完成した。将来にわたりメガソーラーがあってよかったと思われるようにしたい」と述べた。

 今回のプロジェクトは、約500haの塩田跡地のうち、約260haを建設サイトとし、約90万枚の太陽光パネルを並べた。パネルが発電した電気は、100カ所以上に配置されたサブ変電所を経由してサイト北側の電気管理棟に設置された主変圧器に集められ、16kmにおよぶ地下送電ケーブルを通じて中国電力の変電所に送られる。

 一般家庭約8万世帯分の消費電力に相当する電力を供給し、瀬戸内市のCO2排出量の約半分(年間19万2000t)もの抑制効果があると見込まれる(関連記事: 235MWの巨大メガソーラーが完成、試運転を開始)。

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