実証運転を開始した極寒冷地仕様の風力発電機
(出所:NEDO)
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ポーラーマイクログリッドシステムの概要
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 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、ロシア連邦サハ共和国ティクシ市において、極寒冷地仕様の風力発電機(中型300kW、3基)を建設し、このほど風力発電システムの実証運転を開始した。運転開始に合わせて11月7日、サハ共和国の首都ヤクーツク市で運転開始式を開催した。11月8日に発表した。

 ロシア極東地域には、大規模な電力系統に接続していない小規模な独立系統地域が多数存在する。これらの地域では電力供給を燃料輸送コストの高いディーゼル発電に依存しており、地方政府は電力価格を他地域と同程度に維持する政策措置をとっているため大きな財政負担となっている。また、ディーゼル発電機の老朽化が進んでおり、エネルギー安定供給に不安が出てきている。

 実証地であるティクシ市は、北極圏に位置し、大規模な電力系統に接続していない独立系統地域になる。今回構築した極寒冷地仕様の風力発電システムは、極寒冷な気候に適した運転制御システムを構築することで-30度以下での運転を可能にした。

 今後、2019年9月には既存の発電設備とディーゼル発電機、蓄電池などを組み合わせて極寒冷地に適応したエネルギー管理システム「ポーラーマイクログリッドシステム(Polar Microgrid System)」を構築、2019年12月から本格的に実証する。同システムの効率的な運用により、ディーゼル燃料の使用量を年間約16%削減できると見込んでいる。

 NEDOは、2月27日にサハ共和国政府およびロシア国営電力会社ルスギドロとの間で、風力発電を含むエネルギーインフラ実証事業に関する協力覚書(MOC)を締結した。期間は2021年12月までの予定。委託先は三井物産、東光高岳、駒井ハルテックの3社。なお、同事業は、2016年5月の日露首脳会談で示された8項目の「協力プラン」のうち「4. 石油、ガス等のエネルギー開発協力、生産能力拡充」に含まれる。