デンソーと英Imagination Technologies社は、自動運転時代を見据えたCPUコアに関して共同研究を始める(ニュースリリース1)。両社は2016年11月14日に都内で報道機関向けに会見した。

左がImaginationのAndrew Heath氏で、右がデンソーの杉本英樹氏 日経エレクトロニクスが撮影。
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 登壇したデンソーの杉本英樹氏(東京支社 電子基盤先行開発 担当次長)によれば、自動運転時代の車載プロセッサーと言えば、ドライバーに代わってクルマ全体を制御するCPUが注目されがちだという。しかし、こうした全体制御CPUから命令を受けて、個別の機能(エンジンやブレーキなどの制御)を行う各ECUのCPUも変わる必要がある。

ADAS・自動運転時代(右列では、すでに電子化しているECU部(図中では従来領域)のプロセッサーにも進化が必要 デンソーのスライド。
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 その理由はこうだ。すでに多くのECUにはマイコンに代表されるプロセッサーICが搭載され、制御を行っているが、基本的にドライバーの操作に反応すれば良いため、早くても0.x秒に1回程度の処理をすれば良かった。すなわち、プロセッサーICは逐次的な処理を行っていても、十分に間にあった。

従来は人(ドライバー)が相手だったので、逐次処理でも間に合った(上) ADAS・自動運転になると、全体制御CPUが相手になるため、μsのレスポンスが要求され、並列処理が必須となる(下)。デンソーのスライド。
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 一方、全体制御CPUがクルマの動きを司る自動運転車では、全体制御CPUから命令を受けて、反応する必要がある。μ秒オーダーでのレスポンスが求められる。この要求に応えるには、逐次処理では間に合わず、並列処理が必要になるという。例えば、全体制御CPUとのやりとり、ECUが受け持つセンサーの処理、演算処理、ECUが受け持つモーターの制御などを並行して実行しないと、間に合わない。

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