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福島県浪江町の「居住制限区域」に60MWのメガソーラー建設

三菱グループ各社がファイナンスと地域復興をサポート

2018/11/01 19:22
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 福島県浪江町の谷津田地区に出力約60MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設するプロジェクトが動き出し、10月21日に着工式が開催された。発電所名は「浪江谷津田復興ソーラー発電所」。太陽光パネルの出力約60MW、連系出力40MWで、福島県内でも最大規模となる。

 谷津田地区は、居住制限区域だが、2017年3月末までに除染作業が完了し、避難指示が解除された。ただ、帰宅困難区域に挟まれていることから、住民の帰還が進んでいない。そこで同地区の農地を大規模に転用して太陽光パネルを設置して、売電事業を行う。運転開始後は、地元企業・住民による維持管理(除草や水路管理)により雇用を創出するとともに、売電収入の一部を拠出や寄付したり、農業復興を支援したりするなど、地域の復興に多面的に貢献する。

 事業用地は約90haで地権者は約90人・700筆となる。主に農地で、県が主体となり大規模転用の仕組みを使って転用を実現した。土地の形状を変更せず、事業終了後は、地権者に返還し、現状回復の可能なことが条件となった。

 事業主体は、三菱UFJリース、三菱総合研究所、福島発電の出資するSPC(特別目的会社)「浪江谷津田復興ソーラー合同会社」となる。固定価格買取制度(FIT)による売電単価は24円/kWhで、売電先は東京電力パワーグリッド。プロジェクトファイナンスを組成し、三菱UFJ銀行のほか、東邦銀行など福島県内の金融機関が融資する。アレンジャーは三菱UFJ銀行、コアレンジャーは東邦銀行が務める。

 EPC(設計・調達・施工)サービスは大和エネルギーが担当し、完成後のアセットマネジメントは、三菱総研グループのMRIリサーチアソシエイツと三菱UFJリースグループのMULエナジーインベストメントが共同して担う。

 系統連系に関しては、経済産業省と福島県が整備を進めている福島共用送電線に接続し、東京電力管内への送電を予定している。

浪江谷津田復興ソーラー発電所の完成イメージ
(出所:三菱総研)
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