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西日本最大の水上メガソーラー、兵庫県稲美町の広谷池に稼働

二川工業が事業化、日本コムシスが設計・施工を担う

2018/11/01 18:49
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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広谷池水上太陽光発電所
(出所:二川工業製作所)
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タキロンエンジニアリング製のフロート架台を採用
(撮影:日経BP)
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竣工式の様子
(撮影:日経BP)
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 建設機械の製造などを手掛ける二川工業製作所(兵庫県加古川市)は10月30日、兵庫県稲美町にある広谷池の水上に、メガソーラー(大規模太陽光発電所)「広谷池水上太陽光発電所」を完成し、竣工式を開催した。太陽光パネル出力6.8MW、連系出力5MWと西日本最大規模となる。

 事業主体は二川工業製作所で、広谷池を管理する蛸草土地改良区から水上を賃借りし、太陽光発電設備を建設した。池の総面積14.5haのうち、約半分にあたる6.8haにフロート架台を浮かべ、その上に2万5860枚の太陽光パネルを設置した。

  EPC(設計・調達・施工)サービスは日本コムシスが担当し、太陽光パネルはライトウェイジャパン製、パワーコンディショナー(PCS)はドイツSMAソーラーテクノロジー製、フロート架台はタキロンエンジニアリング製を採用した。

 2017年1月に着工し、2018年10月に竣工した。関西電力に売電する。売電単価は24円/kWh。年間の発電量は、約790万kWhを見込み、これは一般家庭・約1900世帯が消費する電力量に相当する。

 総工費は約18億円で、三井住友ファイナンス&リースが発電設備に対するリース・ファイナンスを提供した。

 二川工業製作所は、これまでに27カ所で太陽光発電所を稼働した実績があり、そのうち水上太陽光は、今回の広谷池サイトを含め、14カ所となる。また、施工を担当した日本コムシスとしては3カ所の水上太陽光の施工となった。広谷池サイトの施工中には、豪雨や台風に度々、見舞われたものの、設備の損傷などの被害はなかったという。

 広谷池は1696年(元禄9年)に築造された歴史のあるため池で、総貯水量は約60万m3になる。水深は最大で約4mになり、フロート架台は最低で50cmの水位があれば水平を維持できるという。

 竣工式では、蛸草土地改良区の藤本忠昭理事長が、「広谷池は、かつては子供たちが泳いだり、堤防で滑って遊んだりして親しまれたが、徐々に地域の人々の意識から薄れていた。太陽光発電所の設置を機に関心が高まり、新しいため池の景観として、また、クリーンエネルギーを生み出す施設として地域の誇りになった」と挨拶した。

 二川工業製作所の二川昌也社長は、「20年間の売電事業を通じて、ため池の管理に寄与するとともに、固定価格買取制度による売電が終わる20年以降も、いかにこの発電設備を生かして地域に貢献していくか、考えていきたい」と述べた。

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