セイコーエプソンは、同社製のMEMS慣性センサーを152個を使って構築した大規模な振動計測システムの開発経緯を、「NIDays 2016」(2016年10月26日に東京で日本ナショナルインスツルメンツが開催)で語った。同システムは、高層ビルが巨大地震でどのような被害を受けるかを調べる実験に使われた。

 この実験は2013年に行われた(日経テクノロジーオンライン関連記事)。18階建て高層ビルの鉄骨構造の実験体(大きさは実際の1/3)に、152個のMEMSセンサーを設置し、3次元震動破壊実験施設「E-ディフェンス」で実験体に巨大地震相当の揺れを加えた。2014年度と2016年度の同様な実験でも、同じ慣性センサーを使った振動計測システムが使われている(2016年度の実験は今後実施)。

2013年度に実施の振動実験の概要 エプソンのスライド。
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 2013年の最初の実験に向けた計測システムを受注する際に、エプソンは複数の課題を解決することが求められた。例えば、200個以上の慣性センサーをμ秒オーダーで高精度に同期させること(実際には152個のセンサーを使った)。500サンプル/秒の頻度で最大10分間計測すること。3G(Gは重力加速度)の振動印加で故障しないことなど。さらに、4カ月の納期を厳守することが求められた。

振動測定システム開発時の課題 エプソンのスライド。
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