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トリナ・ソーラー、日本の水上太陽光向けフロートシステムを公表

両面発電パネルに対応した新型フロートも日本向けに製品化

2018/10/26 12:18
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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両面ガラスパネルとフロート架台を組み合わせた「水上設置用 TrinaPro」
(撮影:日経BP)
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びわ湖環境ビジネスメッセで水上フロートシステムを解説
(撮影:日経BP)
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トリナの両面ガラスパネルを採用した「いちご笠岡岩野池ECO発電所」
(出所:いちご)
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 太陽光パネル大手の中国トリナ・ソーラーは、日本の水上太陽光発電プロジェクト向けに独自のフロートシステムを投入し、市場開拓を強化する。

 日本法人のトリナ・ソーラー・ジャパン(東京都港区)は、10月17~19日に滋賀県長浜市で開催されたびわ湖環境ビジネスメッセ(主催:びわ湖環境ビジネスメッセ実行委員会)に出展し、同社の両面ガラスパネルと樹脂製フロート架台を組み合わせたフロートシステム「水上設置用 TrinaPro」の実物を展示した。
 
 展示したシステムは、中国の水上太陽光発電所向けフロート架台で実績のあるミンハオジャパン(神戸市)と共同開発した。パネルを15度に取り付ける本体フロートと、これらを連結して通路になるブリッジフロートなどからなる。高密度ポリエチレンをブロー成形したもので、セル(発電素子)が60直と72直タイプのパネルに対応できる。

 本体フロートの片側に2本の支柱を施工時に取り付けることで15度の設置角を確保する。他社製のフロートの場合、本体の成形時に上面に傾斜を付けておき、そこにパネルを載せて角度を付けるタイプが多いが、こうした形状のフロートに比べ、軽量で運搬効率が高いため、トータルで低コストになるという。中国で販売してきたものを改良し、JIS(日本工業規格)など日本の基準にも適合させたという。

 トリナ・ソーラーでは、高湿環境での耐久性を求められる水上太陽光では、両面をガラスで構成したパネルが適しているとし、両面ガラスモジュール「DUOMAX」を水上設置に推奨している。中国で、40MWや120MWの水上メガソーラー(大規模太陽光発電所)などに納入した実績があるほか、日本でも、いちごECOエナジーの建設した岡山県笠岡市の水上メガソーラー(大規模太陽光発電所)に同製品を納入した実績がある。

 トリナ・ソーラーは現在、設置角度を自由に変えられるタイプのフロート架台を試作・検証しており、来春にはリリースする予定だ。この新型フロートは、パネルの真下が空間になっている。水面からの反射光をパネル裏面に多く取り込めるため、「DUOMAX」シリーズのうち、両面で受光して発電できる「DUOMAX twin」を最適な組み合わせとして想定している。

 同社では、メガソーラーに適した用地が減少していくなか、ため池や調整池などを利用した水上太陽光は、施工や運営コストが相対的に低い一方で発電量が多いなど、今後の有望市場と位置づける。「水上太陽光の設置件数では、すでに日本は世界で最多になっており、今後もポテンシャルは大きい」(トリナ・ソーラー・ジャパン)と見ている。

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