1. はじめに

 第4回関西高機能フィルム展が大阪市のインテックス大阪で2016年10月5日~7日に開催された。今年は国内外から270社が出展し、これは前回比1.5倍になるという。展示会場には、成形装置、塗工装置、2次加工機、機能材料など、高性能フィルム関連の装置・製品・技術が一堂に展示された。関西高機能フィルム展報告の第1報は、防水・防湿加工紙を製造・販売する五洋紙工を取り上げる。

2. 五洋紙工の技術

 五洋紙工は1950年創業。主に、流通システムに欠くことのできない防水・防湿加工紙の製造・販売に取り組んできた。時代のニーズをとらえながら、常に「オンリーワンの精神」のもとで、先進技術の開発と独自性あふれる製品の進化に努めてきた会社である。そのプロセスの中から、多様な高性能樹脂・金属、その他の機能材料などを積層・複合化する独自の技術を獲得してきた。プリズムシートに代表されるように、従来の加工紙の枠を越えた新たな製品開発を可能にし、同時に産業と暮らしのさまざまなシーン、市場に展開している。

 さらに、21世紀の社会的課題を見据え、製品はもちろん、ものづくりの過程においても環境への負荷を軽減し、人と地球にやさしく、未来社会に向かって共生を目指している。

 この報告では、エレクトロニクス関係の機能フィルム関連の技術を紹介する。同社は、小型テストラミネート機や混練機を駆使し、押出ラミネートフィルム加工によるテスト品試作や各種混練機による樹脂ブレンドで独自の樹脂開発を行い、機能性押出ラミネート製品や機能性フィルム製品の研究開発を行っている。

 オンリーワン技術でミクロン単位の微細形状をフィルム表面にロール・ツー・ロール(R2R)で精密賦型する。この技術は、精密フィルムをさらに高機能化できる。プリズムシートなどの光学フィルムの他、加飾フィルムなど種々の分野で活用されている。図1に、微細形状の一例を示す。

図1 精密腑型の一例
五洋紙工の資料。
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 以下、具体例を紹介する。

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