地域エネルギーマネジメント事業における設備・システム構築市場の推移・予測
(出所:矢野経済研究所)
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 矢野経済研究所は、国内地域エネルギーマネジメント事業における設備・システム構築市場の調査結果を発表した。国内でスマート事業が立ち上がり始めた2012年度の同市場は20億円だったが、2017年は150億円に成長し、2018年度には200億円になる見通し。さらに、2020年度は250億円、2030年度は250億円に拡大すると予測する。

 地域エネルギーマネジメント事業では、平常時にはCEMS(Community Energy Management System:地域エネルギー管理システム)でエネルギー需給を最適に制御し、非常時(電力系統停電時)には自営線を使用して自立的に電力を供給する。エネルギー供給のための設備・システムとしては、再生可能エネルギー発電設備やコージェネレーション(熱電併給)設備、自営製、熱導管、CEMSなどが導入・構築される。

 自営線による特定供給は、もともと工業団地・コンビナート内などで自家発電した電力を他の工場や子会社などに供給できる制度があった。2012年10月の規制緩和によって、自家発電設備で託送受電によるバックアップ電力を得ながら複数の建物に電力を供給できるようになったことが、市場を立ち上げ拡大させる契機となった。

 同事業の将来的な方向性としては、固定価格買取制度(FIT)に依存しない再エネの地産地消や、都市部や工業地帯の分散型電源として天然ガスコージェネなどが考えられる。現状は電力系統の連系枠が限られている場合が多いが、電力システム改革の進む2020~2025年ごろには規制緩和により大きく拡大することが期待される。