無線LANアクセスポイント「ポジモ」
(出所:岩崎)
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土壌センサー「EDYN」
(出所:岩崎)
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 イノテック(横浜市)とネクステック(札幌市)、岩崎(札幌市)の3社は10月12日、太陽光発電で電力を賄う無線LAN装置と土壌センサーを組み合わせ、外部電源不要の土壌計測システムを構築し、実証実験を始めたと発表した。

 岩崎の持つ北海道・当別フィールドに、ネクステックの無線LANアクセスポイント兼中継器「ポジモ」と、イノテックが国内販売する土壌センサー「EDYN」を設置した。太陽電池を装備しており、外部電源を使用せずに、容易に土壌データを収集できるという。

 岩崎は、ICT(情報通信技術)を活用した精密農業に取り組み、GNSS(全球測位衛星システム)を用いたトラクターの自動走行や、センサーを用いた可変施肥システム、UAV(無人小型飛行体)による生育状況の把握などの導入実績がある。

 ネクステックは、電源自給型無線LANアクセスポイント兼中継局「ポジモ」を開発・発売し、圃場全体に無線LANを構築したICT農業を提案している。

また、イノテックは、太陽光と蓄電池で動作する土壌センサー「EDYN」の国内法人販売を開始し、土壌管理による生産性の向上を提案している。

 土壌の水分やEC(電気伝導率)値と作物の質、収量には関連性があることが分かってきた。そこで、土壌の状態を計測し、そのデータを蓄積・分析する試みが、近年のIoT(Internet of Things)を活用した農業で始まっている。ただ、圃場にセンサーや通信ネットワークを導入するには、電源の手配や防水など農業者に多くの負担を要求することになっていた。

 今回の実験では、太陽光発電で作動する無線LAN装置と土壌センサーの組み合わせ、2時間程度の作業で土壌のデータ測定を開始したという。

 また、IT関連企業である信興テクノミスト(東京都品川区)は、ICTを活用した農業活性化プロジェクト「yumbuy(やんばい)」を2016年10月11日から開始すると発表した。

 土壌の状態をセンサーで取得し、スマートフォンやパソコンで可視化する。畑やハウスから離れた場所でも土壌の状態を確認でき、追肥や水やりなどの作業内容を記録していくことも可能という。センサーは、雨風に強く太陽光で発電する電気を利用する。イノテックが販売した土壌センサーを採用した。

 取得したデータ(土壌のEC値や水分量、大気の照度・温度・湿度)は、Wi-Fiや3G回線を介してクラウド上に蓄積する。